渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:渋谷

digitalemotion_getup_ger
いや〜また、コロナの感染者数が増えてきましたね・・・。
・・・って前回と同じ書き出しですが、前回よりも増えてるのでやはり、リアル店舗を営んでいる立場からすると、まったく無関心ではいられないのは、事実です。
とは言ってみてもどうしようもないのですが・・・。

先日、ムスコとクルマに乗って最寄りの某有名ファーストフード店へ朝メシを買いに行きました。
週末の朝なのでドライブスルーは結構、混雑している状況・・・一方、店内は、ガラガラ・・・っていう状態。
ドライブスルーは混んでいるので、クルマを駐車場に停めるとムスコが「PayPayでキャンペーンやってるよ!」というので詳しく内容を見てみました。
ファーストフード店のアプリ経由でオーダーする。
支払いをPayPayで決済する。
すると利用金額に応じたポイントが還元される。
ドライブスルーは利用不可 というカンジです。

どうやら「モバイルオーダー」という仕組みで、アプリ経由でオーダーから支払いまで、すべて終えた後で、店内で注文した商品だけを受け取る・・・という、ある意味、店内での「密」回避のためのオーダーの方法のようです。
一通り、オーダーの仕方の説明を読んだのですが、オイラもネット通販を自力で運営している立場からこういったオーダー方法をザックリと想像してみると、一見すると注文して支払いをスマホ決済で行うという・・・カンタンな仕組みのようにみえますが、実はなかなか複雑な設計で出来ているような気がしました。
例えば、位置情報で最寄りのお店を選ぶトコロやイートイン(カウンターで受け取り or テーブルまでスタッフがお届け)なのか、テイクアウト(カウンターで受け取り or 駐車場で受け取り)なのかという部分とかバリューセットごとに配布されているクーポンの適用やドリンクの選択、決済時の残高の不足時の対応などなど・・・注文時の分岐する仕様や想定される不具合やオペレートのコトなど考えるとかなり、複雑で高度な技術の上で設計されているのがナンとなく解ります。
で、一通り、ムスコのリクエスト通りにお店の駐車スペースでスマホからオーダーして支払いの手続きまで終えると、注文番号がスマホのアプリに表示されるワケです。
そして、店内に入るとカウンター上のモニターにオイラのモバイルオーダーの番号が表示されて商品を受け取る・・・っていうもうまさにお店に行けば、受け取るダケっ!
オーダーしたモノを受け取るだけという極めてシンプルな行動だったんだけどメチャ、「スゴイっ!」ってカンドーしたワケです。
しかもっ!PayPayのキャンペーンで30%のポイント還元付っ!

個人的には、アプリの操作だけでココまでスマートに注文が出来るというコト自体にあまりにもカンドーしたので、思わず店員さんに
「はじめてモバイルオーダーを利用したのですが、メチャ便利ですね〜」ってハナシかけちゃいました。
で、「メチャ、便利なのですがモバイルオーダーって利用する人って多いですか?」って訊いてみると
「まだ、サービス自体がはじまって間もないのでソレホド多くはありませんね。」って。
ん〜イイサービスだと想うんだケドどね〜って、オーダー品を受け取って駐車場へ戻ると、ドライブスルーの長蛇の列・・・。

このスマートな体験をnextのWEB注文に応用できないかな・・・って思ったワケです。
next recordsでもネットで注文した商品を店頭で受け取るというサービスを行っていますが、まだまだメンドーなんですよ。
例えば、上記のファーストフード店のアプリでは、基本的に名前とか住所とかまったく記入しなくてOKなんですよね。
そもそも来店受け取りするのに、名前も住所も電話番号も必要ないワケです。
しかし、ウチのホームページでは、元々ネット通販用のショッピングサイトを利用しているので「通販アリき」で設計されているために、どうしても配送先を入力してもらう必要があるワケです。
だけど、スマホでポチポチ名前とか住所とか入力すうるのってメンドーなんですよ・・・。
リアル店舗に出向いて受け取りするってコトに対してお支払いまで完了しているのであれば、名前も住所も必要ありませんからね。

もうホントに思っているのですが、スマホでナニかの注文をしたり申込みをしたりするようなフォームにナニかを入力するっていう行為ってマジでメンドクサイって個人的にも思っているワケです。
なので、オイラは基本的に入力を伴うこういった行為をする時は、PCで行うのですが、時流もあって当店の注文もスマホ経由からがホトンドなんですよね。
つまり、自分でもメンドーだと思っている入力作業をお客さんに強いてしまっている・・・みたいなカンジです。
うむ〜ナンカもっとスマートに出来ないモノでしょうかね。
当店だとAmazonPayを利用してする買い物がソレに近いカンジですが・・・全員がAmazonのアカウントを持っているワケではありませんしね。


ちなみに店頭受取りでAmazonPayを利用すれば、商品受け取りに来店した際に、注文の品を渡すだけってコトが出来ます。
ま〜比較的、上で書いたファーストフード店の仕組みに近いかもしれません。

DIGITAL EMOTION / GET UP, DO YOU WANNA FUNK
DIGITAL EMOTION / GET UP, DO YOU WANNA FUNK の試聴
next recordsのサイトでDIGITAL EMOTIONのレコードを探してみる

理想を言えば、来店受け取りだけでなくってフツーの通販で欲しいレコードを買う時に、名前も住所も入力ナシでスマホ内のApple PayとかGoogle Payとかのクレジットカード情報で買い物出来るっていうコトが出来れば・・・って思うんですよね。
スマホでは文字入力を一切しない、リストから選んでタップするダケっ!
ま〜サスガに、ナンにも入力しなくても商品が自宅に届くっていうのは、今だとちょっとコワいカンジもしますケド、ソレくらいカンタンになれば、イイのに・・・って思うワケです。
ファーストフード店のアプリを使って思ったのですが、ナンかココにヒントがあるような気がしました。

Next Recordsではインスタグラムもやっています!
入魂のレコメンドで毎日、ナイスでグッドなレコードを紹介していますのでゼヒ、フォローしてくださいっ!


渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。


womack_mpb
いや〜また、コロナの感染者数が増えてきましたね・・・。
世界的には、緊迫感マンテンだった時期の新規感染者数をさらに上回っているようで、ヨーロッパの都市では、外出禁止になったり、アメリカでは1日の感染者数が10万人を超えたりと・・・。
日本でも例外なく感染者数が増えてるっ!第二波が訪れているっ!ってカンジのようです。
このブログでも2020年春の緊急事態宣言下の様子をレコード店視点で記事にしていました。
厳戒態勢が解かれて、もうそういったコロナ関係のハナシは書くコトないかもなぁ〜ってバクゼンと思っていたのですが・・・。
また再び、書くようになるとは・・・。
だけど、春の感染者が増えた時期よりもナンダカ緊張感がイマイチ、ないんですよね。
もうアノ時は、メンタル的に結構、「ヤバイかも・・・」って思ったりもしていたのですケドね。
しかし、結果としてnext recordssでは、アナログレコードが巣ごもり需要の波にウマく乗れて致命的なダメージをくらうことなくやり過ごすコトが出来ました。

で、緊急事態宣言明けから半年近く経ったワケですが、毎日通っている渋谷が、少しずつですが変化しているコトに気が付きました。
ナンていうか・・・ココ数ヶ月の間でお店の閉店がかなり増えて来ているような気がするんですよね。
特に比較的人が多いと思われる路面店のお店が結構、辞めちゃっているみたいなカンジです。
飲食店とか雑貨店とか、洋服屋とか・・・。
渋谷でも最大売り場面積だったレコファンも10月に閉店しちゃいましたしね。
テナントビルでイチバン集客がある路面の店舗でクローズするというコトは、テナントビルの上層階のショップとかは、もっとヒドイのかもしれません。

で先日、2019年のちょうど今の時期にオープンした渋谷パルコ(PARCO)へ久しぶりに行ってみました。
オープンした当時は、中に入るにもかなりの行列でものスゴイ人の数で賑わっていたのですが、週末の天候にも恵まれた日にも関わらず、お客さんの数はまばらでした。
建物自体が相当デカイので数千人の人が入ってもキャパ的には、混雑しているようにみえないのかもしれませんが・・・レコード店が入っている地階にも行ってみましたが、人気のあるハンバーグ店以外はあまり人が入っていない様子でした。
というか、地階・・・ハンバーグのニオイがヤバイ・・・。
さらに、7月にオープンしたばかりの宮下パークにも行ってみました。
コチラもオープン当時の賑わいはサスガにナイですが、比較的人出はありましたね。まぁ〜出来てまだ数ヶ月ですからね。
で、思ったのですが、やっぱりこういった商業施設ってコロナ騒動前の集客プランで設計されていると思うのですが、もう明らかにその計画自体が達成困難な数字になっているような気がします。
渋谷でもっとも人の入りが目で見てわかりやすいのはセンター街なのですが、1年前に比べると明らかに人の出は少ないワケです。

去年の今頃は、どんなコトを書いていたんだろうってこの「渋谷レコード店日記」の過去記事を読み返してみたのですが・・・
「ものスゴイ勢いで外国人客のコト書いてるな・・・」ってカンジました。
確かに、1年前は店頭での売上の半分以上は、インバウンド消費による売上でしたね。
海外からのお客さんは、マジでバンバンレコードを買ってくれましたからね。
しかし、今だとそういった外国人客は、皆無なワケです。
参考までに政府の観光局が2019年にオリンピックイヤーの2020年には倍増するだろうって試算していたグラフはこんなカンジです。
inbound

タブン、このグラフの2020年の実質は、限りなく0円に近くなる予想でしょうね。
天国状態から一気に落下ってカンジでしょう。
当店としても結構、アテにしていたんですケドね〜オリンピックとかインバウンドとか、お店的にはも結構ソッチのほうにリソースを振っていたりしていたのですが、カンゼンにハズしてしまいました。
一応、2021年に東京オリンピックを開催するという計画になっているようですが・・・やっても本来とは違う開催になるのは必至でしょうね。
あんまりアテにしないでおこ〜う(笑)

WOMACK & WOMACK / MPB
WOMACK & WOMACK / MPB の試聴
next recordsのサイトでWOMACK & WOMACKのレコードを探してみる

で、当店のような零細中古レコード店もやっぱりイロイロ考えるワケですよ。
この先、どうなるかなぁ〜なんてコトを。
まぁ〜タブン、もうコロナはず〜っとコレからもあるって前提でやっていくっていう様にプランを見直したほうがイイのかも・・・なんてカンジでね。

Next Recordsではインスタグラムもやっています!
入魂のレコメンドで毎日、ナイスでグッドなレコードを紹介していますのでゼヒ、フォローしてくださいっ!

渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。

doctorscat_feelthedrive_hol

週イチで記事を掲載しているこのブログ、渋谷レコード店日記も相当な記事数となってまいりました。
このブログを始めたのは、2005年04月からなので、すでに15年前なんですよね。
1年はだいたい52週なので週イチで記事を追加するペースだと15年間でおよそ780本の記事がこのブログ内に収められているコトになります。
やっぱり15年間もレコードやそれに関係するコトだけをかき続けていると、それなりにレコード好きな人に読まれているようで時々、
「いつもブログ、楽しみに読んでいますっ!」
なんて、ありがたいコトにご来店していただいたお客さんにお声がけしてもらえるコトがあります。
「●●について書いてあった記事、メチャ共感しましたよっ!」なんて言ってもらえるコトもあるのですが、「そうですか〜ありがとうございますっ!」って相づちを一緒にうっているのですが、実は「ナンだっけ?ソレ・・・」ってアタマの中をハテナマークが駆け巡っていたりします。
もう、15年も前のコトなのオイラ自身、ナニをどう書いたのかすら覚えてなかったりするんですよね・・・スイマセン・・・アホで(笑)

で、先日、このブログのアクセス解析を眺めていたら、フダンではゼッタイにありえないアクセス数になっている記事がありました。
ま〜15年間という長期間にヒトツのテーマで記事を書き続けていると言っても、渋谷の小さな零細レコード店主のブログなので、フダンからソレ程、多くの人に読まれているワケではナイのですが、その日だけで瞬発的に数千回も特定の記事だけがアクセスが増えていたりしました。
ソレがコレです。
レコードの洗浄についてイロイロ想った。
2年前の記事ですよ、コレ。
いきなり、瞬発的にこの記事が突然読まれるってコトの背景には、ネット界の得体の知れないナニか発動したとしか思えません・・・(笑)
昨今のレコード人気で、レコードのクリーニングについて言及したツイートとかをフォロワーの多い人がオイラの上記のブログ記事を紹介してくれたのかもしれませんね。

で、ちょっと気になったので、その他の記事のアクセスについても考察してみました。
毎月単位でのアクセス解析をみると基本的にその月に書いた新しい記事がよく読まれるのですが、いくつかの記事がコンスタントにアクセス数を集めていたりします。
例えば、8-9月だと
レコードは夏に弱い・・・マジでスグに曲がってしまうので注意!
2019年の8月の記事です。
コレは季節柄、クソ暑いケド、レコードは大丈夫なのか?って心配して読まれているのかもしれません。
もしかして、曲がったレコードはどうやって直すのか調べるためにアクセスしたのかも?

レコードのオリジナル盤について
2019年2月に書いた、この記事もコンスタントによく読まれているようです。
類似した下記の記事のも関連して読まれています。
オリジナル盤とブート盤の見分け方
再発 / ブート盤の見分け方 2
コレは、2005年と2007年に書いた記事です。
再発盤やブート盤関係の真贋見極め術っていうのは、ある程度レコードを買っている人にとっては必ずブチ当たる障壁なのかも・・・?

何枚で床抜け?----レコードが、部屋に何枚あると床が抜けるのか・・・
2013年の記事ですが上記の記事もず〜っと読まれているようです。
やっぱり、大量のレコード・コレクションを持っている人にとっては、心配ゴトですからね。
まさか自室に1トンものレコードが積み上がっているとは・・・ってカンジでしょうか。

レコード屋があった場所の現在・・・。
続 レコード屋があった場所の現在・・・。
2013年に書いた、このレコード店閉店に関する記事は、その当時から話題になりました。
で、さらに7年以上経過しているのですが、
「若い頃、よく渋谷にレコードを買いに行ってたな・・・今、どうなっているんだろう・・・」
ってカンジでアクセスしてくるのかもしれません。
といっても7年前の画像ですからね・・・コレ。
今は、さらに変わっちゃっていますよ。

脱サラしてレコード屋をやりたい人
2017年のレコード店開業に関する記事です。
実際にレコード店を始めるかどうかは別にして、脳内でのシミュレーションとして「レコード屋ってちょっと興味あるかも・・・」って人に読まれているのかもしれませんね。

中古レコード買い付けの回想
2019年の記事です。
この記事も時期を問わずよく読まれています。
コレは、何となく分かるのですが、Googleで
「レコード 買い付け」
で検索すると、この記事が上位に表示されるんですよ。
そういったカンケーで「レコードの買い付けに興味があるかもっ!」って人がアクセスしているようです。

ちなみに2020年9月に書いた記事では、オイラがインスタにレコードを紹介している記事がイチバン読まれていました。
(続)レコード店とインスタグラム
おかげさまで、フォロワー数も上記の記事を書いた時より3倍以上に増えました。
そして毎日紹介しているレコードも300枚を超えました。
ま〜最近だと、毎日のルーティーンになりつつありますね・・・。
インスタグラムのことについては、まだまだ利用価値を見出すトコロまできていませんが、次第にオモシロさが解ってきました。

DOCTOR'S CAT / FEEL THE DRIVE
DOCTOR'S CAT / FEEL THE DRIVE の試聴
next recordsのサイトでDOCTOR'S CATのレコードを探してみる

過去の記事を久しぶりに読み返したのですが、2019年まで利用していたYahooブログのサービス終了で、いまのブログに引っ越ししていた影響で多くの記事でリンク切れが起きているコトに気が付きました。
コレまでもリンク切れは、気がついたら修正していたのですが・・・サスガにちょっと多スギですね・・・コレは。
ガッツリ時間を割いて本格的にヤラなきゃイケないかも・・・。

Next Recordsではインスタグラムもやっています!
入魂のレコメンドで毎日、ナイスでグッドなレコードを紹介していますのでゼヒ、フォローしてくださいっ!

渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。

sergiomendez_realthing
ハナシは進んで、2人で新しくレコード店をはじめるコトは決まりました。
お店は、前回の記事に書いたように「できるだけ渋谷のレコ屋街のちかく」というコトも決まりました。
がっ!しかし、ナイんですよ・・・空き物件が・・・。1999年の夏頃の時期です。

オイラは、まだ大阪に住んでいて物件探しのためだけに大阪〜東京間を何度か行き来していたのですが、全然レコード屋に適した物件が見つかりません。
それに渋谷の空き家物件を探しはじめた頃にイロイロと解ったコトがありました。
一般的に渋谷のレコード屋街と云われる周辺では、オイラ達と同様に「レコード屋をはじめたいっ!」って思う人達がすでに結構存在していて、空き物件の争奪戦になっていたのです。
通常は、秋物件探しといえば、不動産屋に出向いて「渋谷でお店をやりたいので物件を紹介してください」ってコトになると思うのですが、そんな方法で決まったエリア内でライバル多数が存在している中では、空き物件なんか絶対に出てきません。
もう紹介されるのは、ビルのマンションの一室ばかりです。
個人が小さなショップが出来る、手頃な家賃の物件となると、もう台所、風呂完備のマンションの一室を店舗にするしか選択がないのか・・・ってカンジでした。

である日、「紹介したい人がいるので東京にすぐに来てくれっ!」って相方に云われて出向くと1人のオジサンを紹介されました。
実はこの人、渋谷のレコード屋街周辺ではかなり知られた人で「レコード屋をやるにはこの人の紹介物件でしか出来ないっ!」って云われるような伝説の不動産屋さんなのでした。
当時は、渋谷レコード屋街エリアでは、オイラのような個人でレコード屋をやりたい人以外でも大手レコード店がライバル店よりも多くの店舗をエリア内で確保するために物件の取り合いをしているような状態でした。
競合店同士がこの伝説の不動産屋さんに接待攻勢するほど「ゼヒ、ウチに物件を紹介してくださいっ!」というちょっとヘンなコトになっているようでした。
で、オイラふたりで「レコード屋をこのエリアでやりたいんですっ!」って熱意をもって事情を説明すると「よしっ!わかった」といってボロいアパートの2階で営んでいる古着店を紹介されました。
どうやらこの古着店、売上がかんばしくない状態のようで、この伝説の不動産屋さんに「いい条件を提示してやるから店をたたんだらどうか・・・」ってハナシを通してもらったんですよね。
内装を居抜きで使うコトにして内装費用や退去費用をオイラ達が負担して物件を譲ってもらうコトになったワケです。
このボロいアパートの2階の古着屋が、next recordsのはじめの店にとなりました。

もうホントにこのはじめのボロいアパートの物件でレコード屋をはじめるコトは、とんでもなくラッキーでした。
CISCOからは歩いて数十秒の距離、さらにとなりの建物にもレコード店、向かいの建物にもレコード店、細い道路を挟んで直ぐ側にもレコード店というありえないくらいの好条件の物件でした。
もうひと目見ただけで「この立地はヤバスギルっ!」ってふたりで直感しました。
ふたりでレコード屋をはじめると言っても潤沢な資金があるワケないのでナケナシの財産を新しくはじめるレコード店に投入です。
店舗にばかりお金をかけるワケにはいきません、何故ならそもそもレコード自体が全然足らないからです。

相方は渋谷にすでに営業している店が渋谷タワーレコードの近くにあったのですが、不動産の契約で退去するまでに6ヶ月の間、営業を続けるためにその店のレコードを持ってくるコトが出来ませんでした。
そのために、ふたりでアメリカとイギリスを一度に廻るというちょっとかなり強硬な買い付けを敢行しました。
この買い付けはかなりしんどかったです・・・20年以上前のコトですが今でも、鮮明に覚えています、まぁ〜よくやったな・・・って思います・・・若かったしがむしゃらだったんでしょうね。
その時の買い付けでは、偶然出会うコトが出来た人から、元レコードプールのオーナーを紹介してもらったり、あるレコード店では、昨日デカいコレクションが入荷したばかりってというタイミングに遭遇したりと・・・しんどいながらもラッキーの連発でメチャイイレコードをたくさん仕入れるコトが出来ました。

買い付けたレコードが無事に届いてをそれらを商品化している最中も、まだ、レコード屋としてオープンしていないにも関わらず、渋谷を徘徊しているレコード好きな人たちが、ナゼかオンボロアパートの2階の場所に、次々と訪れてくるんですよ・・・。
どうやら作業の合間にかけているレコードのBGMを聴きつけてとなりのレコード店から買い物をして出てきたお客さんが「もしかしてレコード屋があるのか?」って訪れてくるんですよね。
で、年が明けて2000年の1月4日にnext recordsを渋谷で開店するに至るワケです。
今、フツーに考えると年が明けて正月休みの真っ只中にレコード屋をオープンさせるなんてちょっとおかしいと思われるかもしれませんが、実はこの当時、お正月時期というのはレコード店では1年を通して最高にレコードが売れる時だったんですよね。
当時、渋谷のレコード店は、元旦だけ休みで2日から営業していたワケです。
しかも、2日は「初売りセール」と称して、みんなが欲しいタイトルをその日の「初売りセール」に目玉商品としてぶつけて出すために、それらを目当てにしたレコード好きが近郊からソレこそ何千人も集まってレコードを買いまくる日でもありました。
ダースレイダー CISCO坂 PVより
ciscozaka-1
ciscozaka-2
ciscozaka-3
もうホント、冗談抜きでこんな状況でした。

next recordsのオープン初日は、まったく宣伝もナニもしていない状態で組み立てたばかりのエサ箱にレコードがまだスカスカの状態にも関わらずありがたいコトに多くの人にレコードを購入してもらうコトができました。
いまでは、ホントありえないコトですが、開店初月にしてレコード屋開店の費用を全額回収出来るくらいの売上があり、相方ふたりして大喜びしました・・・。

SERGIO MENDES / THE REAL THING
SERGIO MENDES / THE REAL THING の試聴
next recordsのサイトでSERGIO MENDESのレコードを探してみる

懐かしい今はなき、はじめのnext recordsの店内の様子
old_nextrecords2
old_nextrecords1
ドラマ、タイガー&ドラゴンより
というワケで、20年前のnext records開店に至る前のハナシを振り返って回想してみたのですが、改めて思うのですが「たまたまのタイミング」がホントに多いというコトをカンジます。
それにまさか、2020年の現在に至るまで同じレコード店を営むコトが出来るなんてその当時は、思いもしませんでした・・・。
前回、今回と書いたnext recordsのはじまりのエピソードの期間ってホンの1〜2年間のコトなんですよね。
渋谷でレコード店をはじめてからの20年の間にも店の開店以上の様々な出来事があったワケですが、いまだにレコード店を営み続けていられるのは、当店を利用してもらえたお客さんがいてこそ・・・って改めて思う次第であります。


渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。

このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。

jessevelz

2020年6月1日より、ようやくというか、やっと渋谷でお店の営業を再開出来るようになりました。
結局、臨時休業期間 55日間というありえない程の期間、実店舗の営業を休止していたということになりました。
イヤ〜しかし・・・長かった・・・振り返ってみれば、4月と5月の記憶があんまりないんですよね・・・。
ナンていうか、全然外出もしなかったし、記憶に残り様なメモリアルな出来事もなかったし・・・もう淡々と毎日が、過ぎ去っていくみたいなカンジで・・・。
覚えているコトと言ったら、いつも乗っている電車がガラガラだったりとか、マスクを持って出るのを忘れて何度か家に出戻ったりとか、渋谷がありえないくらいのゴーストタウン状態になったりとか・・・って、コロナ関係のコトばっかりです・・・。
そういえば、コロナウィスルがまん延すると共に予想通り、レコードの買い取りの依頼もピタッと止まりました。
今までの経験だと毎年、3月から4月は、引っ越しや転勤、家族の成長などの理由で、大量のレコードが部屋のスペースを専有しているので処分したいっていう依頼が多いのですが、もう全然、そういうハナシがありませんでした。
やっぱり、外部の人との接触を出来るだけ避けるっていうコトだったんでしょうね・・・。
幸いにも昨年末から超ド級の仕入れが出来ていたので乗り切るコトが出来ましたけどね。

しかし、お店が休業期間中の約2ヶ月の間、本当にイロイロなコトを考えさせられました。
自分やお客さんにとってのお店とは、渋谷にお店が存在する理由とは、そしてこれからのレコード店の在り方とは・・・などなど、今までは日々のお店の売上アップのコトばかり考えていたのですが、このコロナ禍で、もう一度お店の存在の意義という基本的なコトを振り返るコトが出来たような気がします。
前回の記事、「next recordsの今後のコトについて・・・。」でも少し触れましたが、実店舗での営業を辞めたほうがイイのかもしれないって思ったくらいでしたからね。
正直、あまりにも長い休業期間中にココロが折れそうになったりもしましたよ・・・ホント。
実際、next recordsスタッフの誰かがコロナウィスルに感染したらどうしよう・・・そして、誰かが亡くなるような最悪な状況になった場合は、お店をどうするかってコトまで考えたくらいですからね。
そしていつ営業再開できるかまったく見込みがたたない状況なのに、店頭のレコードの整理をしたり、新着レコードや在庫商品の管理をし直したり、お店の掃除したり・・・「こんなコトをヤッててもお客さんは来てくれないのに・・・」って微妙な心境になったりしていました。
だけど、他のスタッフは、いつ営業再開してもすぐに対応で出来るようにと、お店の開店準備を粛々とし続けてくれました。
ホント、ありがたいコトです・・・店主のココロが折れそうになっているのに・・・ダメダメ店主を支えてもらっているみたいなカンジで・・・(泣)

5月の後半になってくると、「早くお店の営業を再開したいっ!」そして「絶対に立て直してやるっ!」って強く思う気持ちが出てくるようになりました。
ニュースを見聞きしていると、様々な業種の会社や店舗がこのコロナウィルスの影響で苦境に立たされているコトが伝えられています。
なかには、状況の改善がまったく見込めない業種もあったりで、ホントたいへんな様子のようです。
そんな中でもアナログレコードの販売に関しては、意外と大きく売上が落ち込むコトがなかったというコトが不幸中の幸いでした。
この4月と5月に関しては、はじめてnext recordsのHPで買い物をしていただいたお客さんがメチャ多かったんですよ。
そして、さらにフダンなら、そんなに売れ行きが早くないタイトルとかが結構な勢いで購入されたりナンかして、複数枚在庫があったのにストックがゼロになったタイトルも多数でてきました。
ネット通販の売上に関しては、前年の同月より増えているくらいですから、コレは確実に「巣ごもり需要」にレコードがマッチングしたんじゃないかなぁ・・・って思っています。
全世界が最悪な状況の中ですが、「自宅でレコードを聴きたいっ!」っていうニーズが確実にあるっていうコトがわかってガゼン、ヤル気が出てきた次第であります。

ネット通販は、自宅や外出先などから欲しいレコードを購入するコトが出来るので確かに便利です。
それに、お店側にしてもある程度シッカリと購入していただけるような仕組み作りをしてHPを運営しておけば、あとは、キチンと注文の対応だけすれば、イイというメリットもあります。
しかし・・・このコロナ禍においてイロイロ考えたコトでオイラは、レコードを売るだけが目的でナイっていうコトが改めて再認識できました。
やっぱり、店頭でお客さんとの会話ややり取りが、楽しいんですよね・・・ホントに。
この「渋谷レコード店日記」のブログでもお客さんとのやり取りに関しては、度々話題にしています。
ホント、ソレくらいお店でお客さんとやり取りするコトっていうのは、レコード店スタッフにとっても刺激的なコトなんだと改めて強く思うようになりました。

コロナウィルスのコトに関しては、今後まだまだ不安なコトや想定外のコトが起きるかもしれませんが、そういった状況でもガンバって乗り越えていこうって思った次第であります。

JESSE VELEZ / GIRLS OUT ON THE FLOOR
JESSE VELEZ / GIRLS OUT ON THE FLOORの試聴
next recordsのサイトでJESSE VELEZのレコードを探してみる

6月1日に営業再開して、イチバンはじめにご来店していただいたのは、DJ KAWASAKIさんでしたっ!
DJ KAWASAKI instagram
DJ KAWASAKI Twitter
「うわぁ〜お久しぶりですっ!」って思わず、言っちゃいました〜(笑)
「レコード屋に来るのホント、久しぶりですよ〜」って言って何枚もレコードをご購入していただきましたっ!
営業再開してイチバンはじめに来てくれるなんてホントに嬉しいです・・・と同時に、やっぱりレコード屋は楽しい!って思いました。

渋谷にお越しの際は、ゼヒ、next recordsにご来店いただければっ!って思います。
何枚でもバンバン試聴も出来ますよ〜っ!

 
渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。


↑このページのトップヘ