渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:レコード買い付け

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つい先日(2024年2月20日)は、2月にも関わらず、東京はナゼか気温が24℃に迫る記録的な夏日となりました。
オイラは、根っからの寒がりなので暖かい日は、大歓迎なのですが、24℃にもなった数日後の本日は、4℃という気温・・・まだまだ寒いっすね・・・辛い。

ココ数年間は、まったく海外へ買い付けに出向いていませんが、こんな寒い日になると超絶寒かった中での買い付けをいつも思い出したりします。
お店をはじめて間もない頃は、2ヶ月くらいの間隔で海外へレコードの買い付けへと頻繁に出向いていました。
オイラは、主にイギリスへと買い付けに行くコトが多かったんですよね。
そしてナゼか出発が、1月3日というお正月時期の真っ只中での買い付けです。
ナンで、お正月に買い付けに出向くのかというと、ズバリ「エアチケットが安い」という理由に他ならないワケです(笑)
零細中古レコード店にとってエアチケットの安さは、絶対的な正義なのであります。
当店では、レコード買い付けは基本、1人で出向くんですよね・・・で、そのスケジュールも誰かに「アソコ行けとか、ドコソコに行け」とかまったくなくすべてその時の状況によって買い付け人にお任せスタイルで出発となります・・・というか、ほとんどノープランという状態なんですケドね。
要するに、どこに行ってもイイけどすべて自己責任だよ・・・行った先でレコードが仕入れるコトが出来なかったらどうなるか、解っているよね?っていうワケです。

1回の買い付けの期間は、およそ2週間程度で、1000枚以上のレコードの買い付けを目指すという目標で出向くワケですが、その時の買い付けは、飛行機がロンドンに到着するのでその日から買い付けスタートでおよそ3日間の間でロンドン市内のレコード店をローラー的に電車とバスを使って巡るんですよね。
サスガに首都ロンドンは、レコード店も多くってまぁまぁの収穫で結構な枚数を仕入れるコトができます。
で、ロンドン市内の買い付けを終えるとレンタカーを借りて今度は、郊外の街のレコード店へとシフトします。
イギリスの地図を見れば解るのですが、首都ロンドンはイングランドの中でもかなり南側に位置する都市なんですね。
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で、ソコから約1週間くらい他の街へ出向いて再び帰国のためにロンドンへ戻るというスケジュールを計画するとなるとおのずとロンドンよりも北側の街へと向かうコトとなるワケです。
で、地図を見るんですよ・・・「ドコの街へ行こうかな・・・」って。
この地図でも首都ロンドンは、★マークがついていますね、で他には大きな○と小さな○が混在しています。
コレは、その都市のだいたいの規模を表していてその時は、ロンドンよりも北側にある大きな街であるマンチェスターを目指してその途中の小さな街でレコード店を訪れてマンチェスターを起点に往路とは違うルートでまた小さな街のレコード店を訪れるというプランでスタートしました。

しかし、結構当てにしていたバーミンガムとマンチェスターでハズしてしまい想定していた枚数のレコードが仕入れるコトが出来なかったんですよね。
この「ヤバい・・・どうしよう・・・」というヒリヒリした焦りと心境・・・時差ボケも相まって夜も全く寝るコトが出来ない・・・。
このまま当初の計画通りにマンチェスターを起点にしてロンドンへと戻るプランでイイのか、はたまた別の街へ向かってチャレンジした方がイイのか・・・。
様々な想いが巡るワケです。ちなみにまだ買い付け予定枚数の半分以下の枚数しか買えていません・・・。
再び地図を見て考えるんですよ・・・ドコに行こうか・・・。
その時の買い付け以前に、マンチェスターよりも北東に位置するニューカッスル・アポン・タインという街で一軒のレコード店で100枚以上仕入れるコトが出来たコトがあったので当初のプランを変更して再びニューカッスル・アポン・タインのレコード店へ向かうコトにしました。
1年ブリに訪れたニューカッスル・アポン・タインのレコード店では、想定したホドレコードが買えず、更に焦りが募る状況に陥りました。
で、再び地図を見て考えるワケです、ニューカッスル・アポン・タインよりも北側の街でレコード店がアリそうな大きな街だとエディンバラ、グラスゴーになります。
だけど、地図を見てもらえば分かりますが、ニューカッスル・アポン・タイン〜エディンバラってその間に街がナイんですよ。
しかし、エディンバラには、一際大きな黒●がついています。
スコットランドの最大都市で街も大きそうなので残りの日程をすべてエディンバラ〜グラスゴーでの買い付けに全フリするスケジュールで敢行するコトにしました。

で、訪れたエディンバラは、大きな街だけあってまぁまぁの枚数のレコードを仕入れるコトが出来ました。
エディンバラのレコードショップは、こんなカンジです。

しかし、まだまだ予定の枚数まで達していません・・・。
オイラは、訪れたレコード店で必ずその店のスタッフに「12インチシングルを探しているんだけど、良いお店を紹介してください」って訊くんですよね。
レコード店で働いているくらいだからトーゼン、レコードが好きなワケでその街のレコード店事情に詳しいコトを見越して訊くワケです。
まぁ〜経験則としてこのヤリ方は、間違いはなくってコレまでに数多くのレコード店を紹介してもらいました。
で、訪れたレコード店のスタッフに同じ様に尋ねると、「オレ、12インチシングルたくさん持ってるから見に来いよ」って言われました。
「キターーーーっ!」このパターンっ!
東京のレコード店だとありえないのですが、イギリスの地方のレコード店って大体夕方5時とかに閉店しちゃうんですよね。
で、レコード店スタッフの彼が5時にシゴトが終わるのでソレを待って一緒に彼の自宅へレコードを見に行きました。
まだ比較的若い彼は、家族と同居していてお父さんと軽く挨拶をした後に彼の自室のレコードを見せて貰うと、結構あるんすよね・・・レコードが・・・。
部屋にはDJセットがあったので趣味でDJプレイをヤッてるっぽいです。
だけど、自室のレコードは、自分の好きなコレクションだから売るコトはできない・・・しかし、もう聴かないレコードが納屋にあるのでソレならば売ってあげるというコトになりました。
で、そのレコードが入った納屋に連れて行かれるコトになったのですが、ソコは一軒家の自宅の離れにある4畳半くらいの物置でした。
その物置の中にはレコードが入ったダンボールが50箱くらい積み上がっています。
ココにあるレコードは、売ってもイイというワケです。
「OK!じゃあ見せてもらうよっ!」ってカンジでダンボールを見始めるのですが、1箱目を見ている最中から、もうあまりの寒さで指が動かなくなってきたんですよね。
しかも・・・物置なのでトーゼン、暖房器具なんてありません、裸電球が1つブラさがっている中でのレコード掘り・・・モチロン、外はもう真っ暗で、気温もグングン下がってきます。
1月のロンドンの気温も結構寒いのですが遥か北側に位置するエディンバラは、更に寒いんですよ・・・。
地図を見てみるとエディンバラって北緯56°くらいに位置しているんですよね・・・コレを日本の地図だと大体どのくらいの位置関係なのかなって見ると北海道より遥か北の樺太(ロシアのサハリン)の北側くらいの位置関係です。
そりゃ〜寒いわ・・・(笑)

レコードを掘りながら・・・「コレは、ヤバい・・・寒すぎるっ!」って流石にカンジましたね・・・。
で、途中で家主の彼が、「生きているか?」って笑いながらコーヒーを差し入れしてくれたのですが、熱々のコーヒーも数分でアイスコーヒーになるくらいです。
気温も寒いのですが、レコードも氷のように冷たい・・・しゃがんで膝にレコードの束を置いてパタパタとレコードを見るのですが太ももからレコードの冷たさがジンジン伝わってきます。
「ヤバい、ヤバい・・・」と声に出しながらレコードを見続けて1時間半ホドで見終わりました・・・。
レコードを見終わったので値段をつけてもらうために家主の彼を呼んで、納屋で値段をつけ始めるとものの数分で、「寒いっ!こんなトコロにいられないよ・・・部屋で値段つけるわ」ってソッコーで母屋の部屋に戻っちゃいました。
リビングには暖炉があって(家に暖炉があるのをはじめて見た)外とは別世界の暖かさ・・・。
結局、2箱ホドのレコードを彼から購入するコトができました。
その日は、エディンバラで一泊して翌日は、早朝からグラスゴーへ移動・・・
グラスゴーのレコードショップはこんなカンジ

サスガに、イギリスもエディンバラやグラスゴーまで来ると日本人のレコードバイヤーは、あまり訪れていないようでこの2つの街で目標のレコードの枚数を仕入れるコトができました。

寒い日になるといつもこの時の極寒の中でもレコード買い付けした時のコトを思い出すんですよね・・・。
まぁ〜当時は、オイラも若かったし体力もあったので多少のムリは、出来ましたがサスガに今は、出来ないですね。

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メチャ、寒いエディンバラやグラスゴーなのですが、雪はホトンドないんですよね。
だけど、朝はクルマのフロントガラスは、ガッチガチに凍結していて真っ白になります。
イギリスのレンタカーってフロントガラスに電熱線がはってあってその電熱線のスイッチをオンにするとフロントガラスの凍結が解消するってコトをはじめて知りました。
だけど、その時の買い付けは、当初の予定外の工程でかなり北側にまで移動したので帰りは、ロンドンへ向けて約660kmの長距離を鬼走りで帰ったのでありました。

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渋谷 宇田川町で12インチシングル専門の中古レコード店を営んでいるnext recordsです。
紆余曲折ありつつも今年で23年間、なんとかレコード店を続けております。
ココ最近、この「渋谷レコード店日記」ブログでも何度か言及しましたが、店頭で在庫しているレコードの減り方がハンパありません。
単純計算ですが今年のはじめ頃から店頭在庫のレコードが2000〜2500枚ホド、少なくなっている状態です。
2000枚以上のレコードが売れてなくなっている・・・って商売的にみると「結構なコトじゃないか」って一見思われそうですが、店主的にはなかなか悩ましい問題でもあります。
例えば・・・お客さんに「ナンかオススメないですか?」って聴かれてそのお客さんの趣向に沿ったオススメのレコードを店頭在庫から選ぼうとすると、そのタイトルが売り切れてナイってコトが度々起きるんですよね。
しかも、当店的には「定番中の定番っ!」みたいな在庫があって当たり前のタイトルですら、売り切れてナイっ!って事態が起きてしまったり・・・といった具合にちょっとマズいな〜ナンて思っているワケです。
「ココで、イッパツ、ドッカーンとレコードの買い付けに久しぶりに行ってみるか?」ってスタッフと冗談交じりでハナシていて思ったのですが実際に今、アメリカにレコード買い付けに行ったらどれくらいの予算が必要なのかな・・・ナンて思ったんですよね。
当店は、現在仕入れに関しては、国内でのレコード買い取り & 海外のレコード・ディーラーの2つのルートからレコードを仕入れを行っています。
最後にアメリカへ買い付けに出向いたのってもう覚えていないくらい前なんですよね〜タブン、10年以上前ですよ。
海外へ買い付けにいかなくなった理由っていうのは、今では考えられないかもしれませんが、10数年前ってレコードが売れなさスギて価格がメチャ下がって仕入れの為のコストが割高になったコトもあって海外へ買い付けに行かなくなったんですよね。

で、買い付けに行きまくっていた時期から10数年を経て今、アメリカへレコード買い付けに行くとするとその予算は、如何ほどかかるのかとちょっとカンタンに見積もりをしてみました。
プランは、こんなカンジです。
出発は2023年7月上旬で帰国は2週間後の14日間です。
成田からN.Y.へ飛んでレンタカーを運転して各地を移動しながらレコードを仕入れるという計画です。
仕入れるレコードの枚数は、約1000枚です。
買い付けにかかるコストの大きい部分ってやはりエアチケット・レンタカー・ホテル、このあたりが結構大きな割合を占めています。

で、コレまでよく利用していた旅行会社へエアチケットの値段を訊くと・・・
直行便でイチバン安い、ユナイテッド航空で約26万円(燃料サーチャージ込)とのコトでした。
結構、しますね〜というか当店が、年に10回以上買い付けに行っていた2000年はじめ頃は、高くても10万円位だったんですよね〜今だと2.5倍以上に値段が上がっているんですね。
その次に安いのは、アメリカン航空で29.5万円なのでもうソレくらいが当たり前なんですね。

で、レンタカーの費用は、コンパクトカーで保険付き、空港で借りて同じ場所で返却するというプランで2週間の費用は$1600、今の為替レート($1=¥140)だと22.4万円・・・ん〜こちらもなかなかの金額です。
クルマに入れるガソリンの費用は、今までの経験だとホボ毎日、給油(約50L)します。
現在アメリカのガソリンは、1ガロン(約3.8L)$4くらいなので毎日15ガロン$60のガソリンを12日間だと$720(10.8万円)です、ガソリンは、日本よりも少し安いですね。

そして宿泊ですが、アメリカでも比較的安価に泊まれるモーテルでの宿泊を想定すると、そのエリアにもよりますが1泊$45〜$60くらいなので平均で$50として12泊だとすると$600なので8.4万円こちらは、まだソレホド高額になっていませんね〜だけど大きな都市で宿泊となると同じチェーン店のモーテルでも$100超えの価格になるので基本、宿泊は地方の街での宿泊にします。
あと、買い付け人の飲食費等の滞在費ですが、かなり切り詰めて1日に$50くらいを想定します。
なので$50X12日間なので$600(8.4万円)です。

ニュースでも時々見聞きしますが、今アメリカのインフレは、かなりヤバいですからね・・・参考までにマクドナルドのビックマック・セットが$11(1540円)、コンビニでのペットボトルのコーラが$3(420円)、水は$2(280円)です。
先日、こんな動画を見ました。サムネで既にネタバレですね。
一蘭のバイト代は、1時間$21(2940円)とのことです。


で、ココまでまったくレコードを買っていない状態で日本からアメリカに行ってレンタカーを借りて14日間滞在するだけで計算すると約76万円です。
レコードの仕入れが一体いくらになるのかですが、安いお店で買えるコトもあるケド、レアなタイトルはもう安くで買うコトはかなり不可能に近いでしょうね・・・14日間の滞在で予定では1000枚くらいのレコードを仕入れたいんですが1枚あたり平均$7(約1000円)くらいにしたいですね・・・いや〜ホントは$5くらいにしたいケド、甘い見積もりだと全くレコードが買えなくなりますからね。
清水の舞台から飛び降りるつもりで1枚あたりの仕入れ費用は、$7(約1000円)に想定すると約$7000(100万円)

その仕入れたレコードを日本に送る輸送費も必要です。
レコード1000枚を買い付けるとダンボール箱が約8箱くらいになります。
2箱は、帰国時に飛行機に積んで帰る場合だとユナイテッド航空でのオーバーチャージの費用は、1個 $300(4.2万円)くらいなので2個だと$600(8.4万円)
残りの6箱を別便で配送すると今だと安いトコロだと1箱約$200(2.8万円)くらいで送れそうですなので6箱だと$1200(16.8万円)
つまり1000枚のレコードの輸送コストは、25.2万円となります。

ココまでの見積もりで1000枚のレコードをアメリカに買い付けした場合、概算ですが約201万円となります。
ホントに単純計算ですが、201万円の費用を仕入れた1000枚のレコードで割ると平均すると1枚あたりのレコードの仕入れ価格は約2000円となります。
ん〜コレは・・・なかなかの高コストですね。
この中には、買い付けに出向いたスタッフの人件費は含まれていませんからね。
実質、2週間のスタッフの人件費を含めると1枚2000円以上になるワケです。
タイトルにもよりますが、店頭売価2000円のレコードを仕入れているとカンゼンに赤字です。
レコードが日本に届いて実際に店頭に並べるコトが出来る状態にまでするには店舗の家賃とか商品化に伴う費用等さらに上乗せされます。
そう考えると・・・一体、1枚いくらの値段をつければイイのか・・・ってちょっとコレ、悩みますよね。
トーゼン、レコードには、安価なタイトルもあれば高額レア盤もあるので一概に平均価格では語れない部分があるのですが、今の円安状態で高インフレなアメリカへのレコード買い付けは、日本人からするとかなりムズかしいかもしれません。
もうホント、誰も知らない激安の仕入れができる秘密の仕入れ先があるっ!っていうんであれば別ですケド、オイラの経験上そんなアメリカンドリームなハナシは、ホボ幻想ですからね〜(笑)

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WU-TANG CLAN / METHOD MAN の試聴
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改めて具体的な金額を提示してアメリカのレコード買い付け費用を見積もってみたのですが、恐ろしい状態でした・・・。
このブログでも言及したコトがありますが、海外から訪れたお客さんが、レコードをバンバン買っていくのが解るような気がします。
やはり今の日本の物価って世界的に見れば安いんでしょうね、というかもうバーゲン真っ最中ってカンジかもしれません。
先に書いたようにアメリカのビックマック・セットが$11(1540円)なのに対して日本は、750円と約半額ですからね。
買い付けに出向くスタッフへ、販売価格が3000円以上のレコードだけを仕入れてくるようにっ!って指令を出して送り出すなんて・・・コレ、地獄の買い付けですよ・・・マジで(笑)
この見積もりの結果を考慮してスタッフと検討した結果、かなりムリな買い付けだな・・・という結論に至りました。
とはいっても、当店も今は、まだイイとしてこのまま在庫のレコードが減り続けたらと思うと、イロイロと対策を考えていかなければイケませんね。

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時々、お客さんに「中古レコードの仕入れってどうやっているんですか?」的なコトを質問される時があります。
「イャ〜ソレは企業秘密なんで・・・(笑)」ってナンてコトは、全然なくって実際は中古レコード店の仕入れって「買取 & 買付」がメインになってると思います。
ま〜お店独自の仕入先っていうのもアルとは思いますが、「誰々の何々ってレコードを何枚注文お願いますっ!」って仕入先に連絡して「ハイっ!ありがとうございます!スグにお届けしますっ!」ナンていう夢のような仕入先は、存在しないワケです。
となると、一般のレコードリスナー & コレクターが、要らなくなったレコード & もう聴かなくなったレコードを処分する時をひたすら待つか、お店自らが国内や海外のレコードのある場所へ出向いて売れそうなレコードをひたすら探すって方法になるワケです。

next. recordsが開業した2000年頃は、今のようなインターネットも発達していなかったので、もうホント、とにかくひたすら飛行機に乗ってアメリカ、ヨーロッパを中心にして海外へ出向いて買い付けしまくってました。
だけど、海外にレコードを買い付けに行ったからって、必ず欲しいレコードの仕入れが出来るって言うワケでは全然なくって、到着したその日からその国のレコード店、レコードショー、フリーマーケット、スリフトショップ、個人のコレクター、個人のバイヤー、個人のバイヤー&コレクターの友達・・・などなどそういった「たくさんレコードがありそうなトコロ」をひたすら巡ってそしてソコになる大量のレコードをチェックして売れそうなレコードだけをセレクトして仕入れをやっていました。
当店の場合だと、「海外にレコードの買い付けに行くぞ」と決めたら、「何処の国へ行くか」や「何処の街へ向かうか」なんていう現地のルートやスケジュールなんかをすべて買い付け人が計画して仕入れを行うスタイルでやっていました。
考え方によっては、「あそこ行ってレコードを仕入れてこい」や「誰々の家に行ってレコードを売ってもらえ」なんて指示的なモノはなく、買い付けに出向く人間が自由に行く場所や現地でのスケジュールを自由に決めるコトができるので、楽なように思えるのですが・・・実はコレが想像を絶するくらいのプレッシャーになっていました。
買い付けに出向く場所やスケジュールを自由に自分で決めてイイケド・・・、結果はちゃんと残す・・・っていうのがトーゼン大前提だからなんですよ。

海外にレコードを買い付けに行く担当者は、売れるレコード、人気のレコード、レアなレコードを出来るダケたくさん仕入れてくるっていうのが、最大のミッションとなっているのでその目的が果たされれば「おぉっ!スゲぇっ!!よくヤッたっ!」って評価になるワケです。
まぁ〜ウチの店では厳密に、目的を達成するようなイイ買い付けが出来たからってその人の評価があがるってワケではナイのですが、逆に費用と時間をかけて海外まで出向いたにもかかわらず、たくさんのレコードを仕入れるコトが出来なかったら・・・ってコトを考えると・・・。
もう、そのコトが心配で心配で、とてつもないプレッシャーでした・・・。
一応、オイラがnext. recordsの代表者でショップオーナーでもあるので、もしオイラが買い付けに行って結果思うような買い付けが出来なかったとしても誰からも咎められるコトはナイのですが、そのショボショボの買い付けで売上がイマイチだった場合も全部、自分の責任としてブーメランとなって跳ね返って来るワケです。
海外へレコードの買い付けに頻繁に出向いていた当時は、「滞在日数 X 100枚のレコードを仕入れる」というのをおよそのノルマとして課していたのですが、もうホント正直コレがマジで苦しかった・・・(笑)
やっぱり強烈レア盤を多く見つけるコトができれば、イイのですがそういったレア盤っていうのは、ホント見つかりません、なので大量のレコードを買い付ける枚数作戦になるのですが、コレも思うように買えないワケです。
もう既にお店のストックとして複数枚のレコードがあれば、ソレ以上買うのはムダだし、売れ行きが1年に数枚程度のタイトルであれば、今買わなくてもイイし・・・、実際は1日に数万枚のレコードを見ているワケですが、結果その日は50枚しか買えませんでした・・・ってコトも何度もありました。
となるとその日のノルマが達成できず借金50枚となるワケなので翌日は「ナンとしても150枚を買い付けねばっ!」って更に追い打ちのプレッシャーが・・・。
で、買い付けるレコードの内容はともかく枚数のノルマだけでも達成させたいが為に、イマイチ売れないレコードをムリして仕入れたりナンてコトにもなったりして・・・(笑)
今なら「かっこ笑い(笑)」なんてノン気に書いてられますが、買い付け中の現地では、「何処にイケばレコードがあるのか?」ってコトを考えるとホント夜も眠れない有様でしたからね。
開業当時は、ウチのスタッフでもあり共同経営者のNが海外への買い付け担当していましたが、買い付けに出かける時はいつもシレ〜っと「ほな、行ってくるわ〜」って買い付けに出向いていましたが、買い付け中は、全然レコードが買えないっていう悪夢を何度も見ていた・・・って言ってたのでやっぱりメンタル的には相当なプレッシャーになっていたようです。

今だとレコード屋の買い付け記事まとめナンてのもありますね〜。

ウチの店は、渡航費や滞在費、仕入れ費用ナンかの関係でもうずいぶんと海外へレコード買い付けに行っていませんが、まだまだ多くのレコード屋さんが海外へレコードを仕入れに行っている様ですね。
記事の中には、知っているレコード屋も出てきたりと、「へぇ〜まだあのお店あったんだ・・・」ってちょっと懐かしい感が・・・(笑)
しかし・・・ホント、レコード屋は買い付けに行くと酒と飯のハナシが中心になっているような気がするなぁ。

FELIX / TIGER STRIPES
FELIX / TIGER STRIPESの試聴
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渋谷で中古レコード屋として開業していた2000年当時も、お客さんからレコードの買取は、一応行っていましたが、コチラの方はもう全然思うようなレコードをゲット出来ていませんでした。
やっぱり、当店が欲しいと思うレアなレコードが全くと言っていいホド、入らなかったんですよね。
大半が数年前に新譜のレコード店に並んでいたタイトルばかりで・・・やっぱり、あの時はDJブームもあったのでそうなっちゃいますよね。

 
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