渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

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遅まきながら明けましておめでとうございます。
2000年にオープンした渋谷 next recordsもナンとか24年目を迎えるコトが出来ました。
コレもひとえに当店をご利用していただけるお客さまあってのコトです。
本当にありがとうございます・・・そして2024年もご贔屓のホド、ヨロシクお願い申し上げます。

年末に近くの本屋に訪れたんですよね。
で、こんな本が並んでいるのを見かけました。
01-anarogu

アナログ analog Vol.82
オーディオ関係の季刊誌のようなのですが、表紙に書かれていた見出し
「ビギナー必読!レコード再生の基本のキ」
という部分が気になったのでペラペラと中身を見てみました。
下記で試し読みができます

雑誌自体は、割とかなりガチのオーディオ・マニア向けに全フリした本格的な内容の雑誌なのですが、ナゼかレコードの再生の基本的なコトを解説しているという・・・ちょっとチグハグな内容みたいですね。
レコード再生の基本に関する特集記事では、レコードの取り扱い方法やレコードの再生の仕方やはたまたレコードと家族との共存方法(笑)という下世話な内容まで網羅された特集です。
この「アナログ analog」という雑誌自体の内容は、いわゆるピュア・オーディオのようなハイエンドなオーディオにフォーカスしたかなりレベルの高い内容の雑誌なのですが、そんなちょっとレベルのお高いオーディオ雑誌でレコードの再生の基本的な内容を記事にしちゃうってコトは、やはりそういったニーズがあるから特集したんでしょね。
ん〜編集部的には、ホント「知っていて当たり前」な内容を敢えて取り上げてオーディオ・ビギナーの裾野を開拓するというイミも多少含んでいるのかも知れません。

オイラもこの「渋谷レコード店日記」ブログで何度か取り上げたコトがありますが、
「レコードで音楽を聴きたいんですケド・・・ナニを買えばイイんでしょうか?」
って内容のお問い合わせがホントに最近多いんですよね。
レコード・ビギナーさんの訊きたい内容・知りたい内容もかなりグラデーションがあって、オーディオはナニを揃えればイイのかってコトやどんな置き方をすればイイのかや良い音で聴くにはどうすればイイのか、はたまたレコードの買い方や聴き方に至るまでその人それぞれの悩みがあるようにカンジます。
コレまでそういった様々なレコード&オーディオに関する疑問を抱えているビギナーさん達の対応をしていて思ったのですが、自分が困っている内容や事象をうまくコトバに出来てない場合が多いようなカンジがしたんですよね。
アナログレコードやオーディオ関係って結構、専門的なワードが多いですしね・・・それに同じ内容でも言い方がちょっと違っていたりするしね・・・。
例えば、「アルバム」って言ったり「LP(エルピー)」って言ったり、「フォノアンプ」って言ったり「フォノイコライザー」って言ったり更には「フォノイコ」なんて略したりもフツーにサラリと言っちゃいますしね。
「レコードプレーヤーとターンテーブルの違いってナンですか?」って訊かれたコトもあります。
しかもそういった表現の仕方や言い方も疑問を持っているビギナーさんがちょっと詳しい人に訊いたりしても説明の仕方や表現の仕方が異なるというケースも多いようですしね。
オイラもレコード&オーディオに関する質問を訊かれてそのコトに関して解説する時に特に気をつけているのですが、質問者さんが現時点でどれくらいの知識を持っているのか解らないんですよね。
なので、出来るだけ専門用語というかオーディオ用語を使わないように説明するのですがなかなかコレが骨が折れるんですよ(笑)
コレからレコードで音楽を楽しみたい人にありガチなのですが、レコードを聴くためにはレコードプレーヤーは絶対に必要なのは解っているのですがそのレコードプレーヤーの先にナニが繋がるのかってコトがちょっと判りにくいみたいです。
で、プレーヤーは、買ったケド、その先にナニを接続しますか?ってコトになるのですが、
「手持ちのミニコンポには、AUX(オグジリアリ)ジャックはついていますか?」ってもうこの時点で「はっ?」ってなっちゃうんですよね。
さらに「フォノ端子はついていますか?」っていうのもコレまた「はっ?」ですし・・・「あのフォノってナンですか?」って訊かれたらその説明をするのもコレまたムズいワケですよ。

コレね・・・そもそもレコードを聴くという目的に対してその道すじがいくつも分岐しているっていうのがハナシや説明をややっこしくしているんでしょうね。
最近のレコードプレーヤーだとフォノイコライザー内臓のプレーヤーもあったりしますし、一般的なレコードプレーヤーの接続とはまた異なルワケです。
でもって、質問するビギナーさんは、レコードで好きな音楽を聴きたいって期待値も激揚がっている状態なので出来るだけ良い音でレコードを聴きたいっ!っていう気持ちもあるんですよね。
でも、ソコソコの良い音でレコードを楽しむのは、それなりに費用も必要ですしね。
最近だと「レコードを聴いてみたいんだケド、ナニを用意すればイイですか?」って訊かれたら「ご予算はどれくらいですか?」って訊くようにしているんですよね。
結局、オーディオにかけられる予算もその人それぞれですし、2〜3万円でも「キツい」って感じる人もいれば「20万円くらいイケる」って人もいるしね。
今だとプレーヤー、アンプ&スピーカー内蔵のオールインワンのレコードプレーヤーなんてのもありますし、そうったオールインワンのモデルでも安価なモデルだと1万円台で購入可能ですしね。

以前、2万円台のレコードプレーヤーのエントリーモデルのAとBをドチラを購入しようか悩んでいるお客さんに「ドッチが良いでしょうかね?」って訊かれたんですが、正直に「ドッチでもいいと思いますよ〜」って返事をしたらナンか変な空気感になっちゃったんですよね。
コレもよくビギナーさんに勘違いされているコトなのですが、レコードプレーヤーの選択で再生される音質が大きく左右されるって思われているようなのです。
確かにレコードプレーヤーのAとBとでは、音質は異なると思うのですが、そのプレーヤーの接続先であるアンプやスピーカー、はたまたレコードの再生の入り口であるカートリッジにまで全てトータルで鳴らした時にはじめてどんな音が再生されるのかってコトで音質が解るコトなのでレコードプレーヤーの選択が音質に与える影響ってそんなに大きくないと思うんですよね。

最近だと、レコードプレーヤーの次に繋げるのってコレまでの基本的な接続ではアンプ→スピーカーって繋げ方なんだったけど今、アンプやスピーカーの単体ってフツーの家電量販店に行っても店頭に並んでいないんですよね。
この時点でビギナーさんに「プレーヤーの次には、アンプ〜スピーカーを繋げます」って説明しても「ソレは、ドコで買えますか?」ってなっちゃうんですよね。
先日、当店のスタッフが新宿の大手家電量販店に訪れた時のコトをハナシていたのですが、その家電量販店は、オーディオにもチカラを入れていて品揃えも豊富だったようです。
「アナログ・オーディオがリスニングルームのようなトコロで試聴出来るような展示になっていたよ!」
って言っていました。まぁ〜昨今のアナログレコード人気も影響あるんでしょうね。
だけどソレ等の価格帯が二桁万円当たり前というカンジでおいそれとビギナーさんが手を出せる価格ではナイ状態だったようです。
アノ状況を見たら「ビギナーさんに『アンプとスピーカーを買いましょう』ナンて言えないよ」って言ってましたね。

で、候補に上がるのがメルカリやヤフオクで中古のオーディオを手に入れるという方法だと思うのです。
でもね・・・コレは、ビギナーさんには、かなりハードル高いと思うんですよね・・・。
そもそもオーディオ自体はじめて触るモノだし、その接続方法やセッティングなんかも解らないと思うんですよね。
おまけにそういったフリマ・アプリで販売されている中古オーディオ自体が、ホトンド80年代に製造されたモノが多いんですよ・・・今だともう確実に30年以上前のオーディオです。
トーゼン、カンペキなコンディションのモノは少ないでしょう、しかも取説なんてついていないしね、おまけに届いたオーディオが良い状態なのか、ほとんどジャンク状態なのかも解らないし、その判断のすべも解らないですしね。

先日、20代のお客さんから知り合いのオジサンからアンプとスピーカーを譲って貰ったそうですが「音がよくないんですよ・・・どうしたらイイですか?」って相談を受けました。
この「音がよくない」って表現がなかなかクセ者でナニが不具合を起こしているのかどの部分がダメなのか、ハナシだけでは全然解らないんですよね。
状況を詳しく聴いてみると・・・
「音量を調節するトコロを動かすとバリバリという音がなったり、小さなツマミを動かすとコッチもガサガサってヘンな音がなるんですよ。」
あ〜コレは、イチバンよくある「ガリ」って症状ですね。
何度かグリグリすると改善出来る場合もあるし、ボリュームの隙間から「接点復活剤」や「無水エタノール」を塗布するコトができれば改善出来るかもしれない・・・だけど、いずれも一時的な対処方法ですからね。
コレ、カンゼンに治すには、劣化したツマミ部分を交換するか分解してキレイに洗浄する方法がベストなのですがビギナーさんにそんなコト出来るワケありません。
後日、「つまみを何度かグリグリしたらガサガサ鳴らなくなりましたぁ〜」って報告を頂いたのですが、また別の問題が・・・ソレは、
「小さい音量だと大丈夫なのすが、少し音量を上げるとスピーカーから出る音がヘンなんです・・・」って症状。
「音がヘン・・・」コレも先に書いた状況を説明するのに抽象的な表現しか出来ないっていうアレですね〜(笑)
ん〜正直、「音がヘン・・・」って説明だけではわからんっ!(笑)
で、スマホにそのスピーカーの画像を撮ってあるそうなので見てみると、某大手メーカーのブックシェルタイプのスピーカーでした。
全面にサランネットがついているタイプなので「このカバーみたいなのが外すコトが出来るのであれば外した状態の写真を撮ってきてください」とお伝えしました。
で更に後日、サランネットを外したスピーカーの画像を見ると・・・
スピーカーのコーンの周辺のエッジが経年劣化でボロボロになっていました。
コレでレコードを再生したら音が歪んじゃいますよね。
イメージとしてはこんなカンジですね(参考画像)
02-speker

このエッジの破れや劣化は、古いスピーカーではホントよくあるんですよね・・・。
コレは、出来る人であれば修理出来なくもないのですがビギナーさんには絶対に不可能・・・。
アンプは、一応ちょっとはマシになったかもしれないですがスピーカーは絶望的です。
また中古のスピーカーを手に入れて同じ状況になるかも知れないのでいっそのコト、
「貰い受けたアンプとスピーカーは諦めてAmazonでお手頃なパワードスピーカーを買ったほうがイイよ・・・」
とアドバイスしました。
Amazonで販売中のパワードスピーカー

今回のケースは、結構古いオーディオでは結構アルアルのトラブルでそれなりの知識がある人であれば対応できるのですが、コレまでまったくオーディオに対して知見がナイ人からすればムリですよね。

HERB MARTIN / SOUL DRUMS
HERB MARTIN / SOUL DRUMS の試聴
next recordsのサイトでHERB MARTINのレコードを探してみる

今回は、ビギナーさんのトラブルを例としてあげましたが、レコード歴30年超えのベテランさんからも
「オーディオの設置場所を変えたら片方のスピーカーから音が出なくなったんですケド、どうしたらイイですか?」
なんて相談もあるくらいなのでレコード歴の長さとオーディオの知識は、あんまり比例しないのかもしれませんケドね。
まぁ~ナンにせよ、中古のオーディオはちょっとハードルが高めのようです。
上記で紹介した雑誌「アナログ analog Vol.82」の特集記事では、「レコードの内袋や外袋の素材の選択」や「レコードとジャケットの管理の方法」等そういったイミでは、かなりマニアックな記事ですね・・・というか、基本の「キ」ではナイでしょう〜コレ(笑)

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このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。

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今年最後の「渋谷レコード店日記」となります。
毎年、最後の記事は、今年一年を振り返ってどんなカンジだったとか、next. recordsは、あの時こんな様子だったとか、アナログレコード界隈の動向はどうだったのか等をカンゼンに主観で綴るハナシです。

ま〜ナニハトモアレ今年も無事に2023年を終えるコトができました。
コレも当店をサポートしていただけるお客様のおかげです。
本当にありがとうございます。

ココ最近思うコトなのですが、過去を振り返る時に必ずといってその振り返りの起点となる時期が2020年のコロナ問題が始まった時にセットされているんですよね。
つい先日も超大先輩な老舗レコード店のオーナーさんが「久しブリっ!元気してるぅ?」ってカンジで当店へご来店頂いたのですが「ナン年ぶりでしたっけ?」って考えた時ナンかの起点になるのが必ず2020年のコロナより先か後か・・ってカンジで時間の経過のコトを考えちゃうみたいなカンジになってしまうんですよね。
まぁ〜確かにソレくらいオイラの人生にとてもインパクトがある出来事だったのでタブン、あと数年間はこの2020年起点での時間のマインドセットは続きそうな気がします。

で一年前の12月は、どんなコトをカンジた一年だったのかなぁ・・・って昨年の記事を読み返してみました。
今年一年のnext. records(2022年版)
2022年は、概ね当店の状況は、「悪くない」って印象ですね・・・。
で、今年なのですが昨年以上に渋谷の店舗にご来店いただけるお客さんが増えた印象があります。
ニュースなどでもご存知の人もいるとは思うのですが、コロナの制限がホボ、なくなったコトで訪日外国人が爆発的に増えましたよね。
で、その実数も「爆買い」と言われた最多数だった2019年の訪日外国人の人数を2023年は10月の時点で超えたと話題になりました。
2019年は、中国人の数がとにかく多かったのですがデータによると2023年に日本へ訪れた地域別の多い順は、1位 韓国、2位 台湾、3位 中国、 4位 アメリカ ってカンジだったそうです。
またアメリカ、オーストラリア、ドイツ、カナダ、メキシコからの訪日がメチャ増えたそうです。
当店では、外国からのお客さんには、免税でレコードを販売しているのですが、時期によっては店頭での売上が消費税込みの売上よりも免税販売での売上のほうが多かった時期があったりしたんですよね。
要するに日本人の売上よりも外国人の売上の方が多かったってコトです。
当店に関しては、ココ数年間の平日の来店客って少ないのですが今年に関しては、平日も週末も時間も天気もまったくカンケーナッシングで外国人客が来店していた印象があります。
確かに旅行者にとっては、平日や土日なんていう曜日の感覚ナンてカンケーないですからね・・・というか、日本に訪れている時点でずぅ〜っと休日でしかも海外旅行をしているという「ハレの日」という状況なので、「ココでしか買えない・今しか買えない」というお買い物欲もMAXになっちゃうようで買いっプリがハンパなかったですね。
タブン、この状況は今最高潮に高まっている「アナログレコード人気」が継続している間は、ず〜っと続きそうなカンジがします。

で、日本のお客さんに関しては、昨年のブログ記事でも書いていますが、レコードビギナーさんが更に増えたような印象があります。
コレも「アナログレコード人気」の影響でスソ野がさらに広がったってカンジなのでしょう。
この「渋谷レコード店日記」でもレコードビギナーさんから発せられる仰天エピソードの数々をご紹介させていただきました(笑)
ホント、「ナンでそうなるの?」ってコトもメチャ多いんですよね〜というか解らないコトがあれば今だとググればイッパツで疑問に思っているコトの解決策はスグに解るハズだよね〜ってオイラは、思っていたのですがそういったレコードビギナーさん達とハナシをしていてある結論に至りました。
どうやらソレは、「解らないコトや疑問に思っているコトの言語化・文章化がうまく出来ない」ってコトのようです。
例えば、はじめて買ったレコードプレーヤーから音がでない、もしくは音が悪いといった状況になった時に具体的にどんな文章・キーワードを入力したらイイのか、そしてどうやってソレを調べて解決したらイイのか解らない・・・ってコトのようです。
店頭でそういった相談を受ける時は、今の状況を訊いてオイラが「〇〇は、どうですか?」ってカンジで質問をしてその問題の原因を推定ながら解決方法を模索したりするのですが、レコードビギナーさんは、現状を伝えるコトでイッパイいっぱいで問題の原因にまで自分でたどり着けないってカンジのようです。
もしかしてこういったちょっとしたオーディオのお困りゴトを解決します的なコンシェルジュみたいなサービスっていうのもビジネスとしてアリなのかな・・・って思ったりしますね〜。

お客さんは増えた、レコードの人気もまぁまぁアル・・・という比較的嬉しい状況なのですが、楽観視出来ないコトや懸念するコトもあったりします。
ソレは、レコードの仕入れです。
2022年のブログ記事でも相変わらず同じようなコトを書いていますね。
昨年の時点で「円安 & 世界的なレコード価格の高騰」について言及しているのですが、ソレが今年2023年は更にヒドくなったような印象です。
昨年のドル円の為替レートは円安気味で最安値で$1=$150円くらいまで行きましたが今年2023年は軽々と$150円を突破してきましたね。
12月の時点では、多少円高に戻ってきましたが、それでも143〜145円くらいですね〜去年の同じ時期は130円前半だったのでまだ10円以上円安傾向な状況です。
もうホント、海外からの仕入れに関してはかなり苦心しているんですよね。
レコードの価格自体が値上がっているのに円の価値は下っている・・・しかも送料とかもココ1年でかなり値上がっちゃいましたしね。
為替とレコード人気の先行きは、まったくどうなるか不明です。
当店でも出来るだけ国内でのレコード買取の方に軸足を移してはいるのですが、どうしても人気の高いアツいタイトルっていうのは、買い取りでは入ってき難いんですよね。
なので、多少値が張っても海外からアツいレコードの仕入れは、行わなければ品揃えのクォリティが保てないんですよね。
なので、そういった仕入れ値の上昇に併せた販売価格への転嫁をやらざるを得ない状況になっています。
でもね〜お客さんが購入できる価格の相場観ってやはりあるんですよね。
このタイトルのレコードだったら大体●円くらいだよね〜みたいなカンジで。
しかし、この価格の相場観もココ1〜2年の間にガラリと変わってきているんですよね。
オイラ自身の長年培ってきた経験則がココ最近の価格の相場感にまったく追いつかないみたいなカンジです。
半年くらい前だったらこのタイトルは、3000円ぐらいだよね〜って思っていたのが今だと5000円くらいになっちゃうみたいなホント決して大ゲサではなくってそれくらいに価格の変化が激しいんですよね。
当店の値付け担当スタッフも入荷したレコードのすべてのタイトルの価格の見直しを毎レコードごとにアップデートしなければ追いつかないって嘆いていました。
一ヶ月ホドにも下記に似たような内容のブログ記事を書きました。
レコード店が直面する円安・インフレ・仕入れ & 販売
で、レコードの値段が高くなってちょっと手が出にくい状況になってしまうんじゃないかなぁ・・・って心配な部分もあったりするんですよね。
だけど・・・結構スグに売れちゃうんですよ・・・コレが。
1万円くらいするレアなレコードでも店頭で壁にディスプレイしたら訪れた外国からのお客さんがパッと手にとって買っていかれる・・・みたいなカンジです。
だけど、せっかく日本で販売されたレコードが外国人に買われて再び海外流出してしまうコトに関してはちょっとフクザツな想いがあるんですよね〜。
日本人だけでな外国人もみんなお客さんは、レコードの適正価格をDiscogsをみて調べていますよ。
決して大ゲサではなくってレコードの価格が世界でフラット化(均一化)しつつあるんじゃないのかなぁって思ったりします。
レコードの値段って海外では日本よりはるかに安い価格で売られているって思われているフシもあるのですが、現実は安いのもアルけど日本よりも高いのもアルというカンジで一様に「こうだっ!」って言えないんですよね。
だけど、まぁまぁ知名度のあるタイトルのものは最近だと日本でも海外でも価格は同じくらいになっているレコード価格のフラット化は、確実に進んでいますね。
人気アイテムの今後の動向は、ホントにどうなってゆくのかまったくワカラナイですね。

で、昔レコードで音楽を嗜んでいたケド、当時のブームの収束化で一旦、レコードから離れていた人が再びレコードの再評価が高まっている中でもう一度、レコードで好きな音楽を聴いてみようかなぁ〜っていう「リバイバル層・リターン層」が確実に増えてきたという実感が今年はありましたね。
シティ・ポップ人気がキッカケとなったレコードの再評価だったのですが、はやりのシティ・ポップなレコードをまったく扱っていない当店のようなレコード店は、カンゼンにブームの蚊帳の外だったのですが、このブームから派生したアナログレコードでのDJプレイの再評価によって、ダンス系のレコードにまでその余波が訪れたようなカンジがしました。
ソレが先に書いたような昔DJプレイを楽しんでいた「リターンDJ」だけでなく、デジタルからアナログレコードへプレイスタイルを変更する「スイッチ系レコードDJ」も増えてきたような気がします。
さらにっ!カンゼンなデジタル世代の若い層の人がレコードの良さに気がついてソコからDJプレイに興味を持つ「ビギナー系レコードDJ」も新たに出現しているコトもうかがえますね。

そういったイミでは、今年の2023年はイロイロなコトがありましたが当店にとってはなかなか実りのある1年だったような気がします。
あとね・・・長年、懸念していたnext. recordsのショッピングサイトの大幅リニューアルも出来ましたしね。
リニューアル当初は、はじめてのホームページで慣れない使い勝手というコトもありトラブルもあったりしましたが、今は、以前にはリーチできなかったお客さんにまでチャンと当店のレコードの在庫の状況を届けるように出来るようになってnext. recordsではじめてレコードを購入していただけるご新規のお客さんがメチャ増えましたしね。
ショッピングサイト・リニューアルの着想から実現までの費用や手間・時間は、メチャかかりましたが、結果的にはリニューアルしてホント、よかったです。
オイラは、悩みゴトは多スギでストレスが溜まって口内炎が多発しましたケドね(笑)

VALERY ALLINGTON / STOP (SPECIAL ELECTRONIC VERSION)
VALERY ALLINGTON / STOP (SPECIAL ELECTRONIC VERSION) の試聴
next recordsのサイトでVALERY ALLINGTONのレコードを探してみる

とりあえず、2023年も渋谷の辺境地 宇田川町シスコ坂で中古レコード店を大きなトラブルもなく営むコトができました。
来年2024年は、イッタイどんな1年になるのやら・・・まったく見通しは立っていませんがなんとか無事に1年を過ごすコトができたコトにホッとした気持ちです。
今後の為替の影響や世間の景気はどんなカンジ?はたまたレコード人気は、コレからどうなる?ってコト等などアナログレコードという超マニアックな趣味に於いても気になるコトはあるのですが、2024年も12インチシングルをこよなく愛する皆さまのレコード・センサーにビンビン反応してもらえるようなレコードを紹介出来るようにガンバる所存でございますっ!
2024年もゼヒ、渋谷ネクストレコードをご贔屓にしていただけますようヨロシクお願い申しあげますっ!

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grandmaster_freedom2
今年(2023)の夏頃にとある大学生からアナログレコードの人気についてインタビューしたいという依頼があり快く受けました。
このブログでも過去に学生さんからレコードについてのお訊きしたいコトがあるというコトで応じたコトがあります。
その時のインタビューの趣旨というかテーマは、こんなカンジでした。
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音楽ストリーミングサービスが主流となる時代でナゼ、アナログレコードの売上が伸びでいるのか
――――――――――――――――――――――
経済系の大学の卒論で今のアナログレコード人気が如何にして起きたのかってコトを取り上げるというコトでした。
このブログでも「アナログレコード人気」についてはオイラもイロイロと思うトコロがあって散々このコトについてネタにしていました。
そういえば、同じ時期にアメリカの大学で音楽論について研究しているという教授からも質問されたコトがあったコトをこのブログで書きました。
その時の記事は、コレ
レコードの未来

大学生が卒論のテーマにレコード人気について調査したり、そもそも大学の教授もレコード人気について研究したりと今のレコード人気についてアカデミックな分野の研究対象になっちゃうってレコード店を営むオイラからするとナンだか面白いコトを研究しているんだな・・・ってカンジになります。
で、この時に卒論のテーマのために当店を取材した学生さんがつい先日、「卒論、出来ましたぁ〜!」ってご来店いただきそのレポートを見せてもらいました。
サスガにその卒論をこのブログにアップするコトは出来ないのですが、一通り読んでみてオイラも気づかなかったコトや知らなかった等など新しい発見があったので今回はそのレポートを読んだ感想文です。

レポートによると今のアナログレコード人気っていうのは第4期にあたるそうです。
ちなみに過去のレコード人気の時期は、こんなカンジだったそうですよ。
――――――――――――――――――――――
第1期(1988年ごろ〜)
CDがメインの音楽媒体になったコトによるレコードの良さが見直されて特定のジャンルの復刻盤が増加。マニア層から支持された。
第2期(1994年ごろ〜)
DJ人気と連動するカタチでのレコード人気。ファッションとしての消費。
第3期(2005年ごろ〜)
CDの衰退によりレコードが再評価。団塊世代の余暇を楽しむニーズが高まった。
第4期(2013年ごろ〜)
世界規模での流行。幅広い年齢から支持される。レコード自体の価値とコレクション的評価が高まる
――――――――――――――――――――――
オイラは、カンゼンに第2期からドップリとハマっているってコトですね。
正直、第1期と第3期に関しては、「そんなのあったの?」って印象なんですケドね。
この時期の分類、大体の始まりの時期は、●年ごろって書いてるんだけどコレ終わりの時期って結構カブっているんでしょうね。
オイラの感覚だと1994年ごろからはじまった第2期がず〜っと継続しておよそ2006年頃まで続いていたようなカンジですね。
で、2007年にcisco閉店という衝撃的な出来事があってレコード人気の第2期は、収束した・・・って印象です。
第3期に関しては、タブン、オイラの店が扱っているレコードとは、まったく関わりのないジャンルのレコードが人気にだったんでしょうね・・・なので、オイラの知らないトコロで起きたブームだったんででしょう。
で、現在の第4期レコードブームを迎えたワケです。
レポートでは、2013年ごろから起きたコトが書かれていますね・・・というコトは、今年でこのレコードブームって既に10年くらい経ったってコトなんですね。
で、2013年の頃をちょっと振り返ってみました。
毎年12月の年末に今年の振り返り的な内容の記事を投稿しているのですが、2013年の第4期レコードブームが起きた時期の年末に書いた記事は下記になります。
今年一年のnext. records(2013年版)
上記の投稿ではこんなコトと書いています。
—————————————
今年は、縁もある深い知り合いのレコード店が残念ながら、2つも閉店しました。
お店の閉店を決意したご本人の心中は、オイラには想像出来ませんが、残ったお店側のオイラの気持ちもかなり複雑に揺れました。
世間では「アナログレコードが、ちょっとした静かなブームになっているかも?」みたいな話題がある中で、レコード店を閉店するっていうのもナンかね・・・。

―――――――――――――
確かにこの頃から世間一般的には「レコード人気」の兆しみたいなモノがメディアでは取り上げれれていたようですが、ソレ以上に重かったののが知人レコード店の閉店でしたね。

アナログレコードの人気の兆しがあるコトがいわれている中でレコード店が閉店しているというその理由も今の過去を振り返った状況だと見えてきます。
今回の大学生のレポートでも第4期アナログレコードを大きく牽引しているキッカケとなっているのはご想像の通り「シティ・ポップ」人気だというコトが今となっては明らかなようです。
オイラもこの「渋谷レコード店日記」でも各メディアが取り上げたレコード人気に関する記事を頻繁にネタとして紹介しましたが、今の日本のレコードブームってタブン、コレが結構大きなキッカケになっていうんじゃないかな・・・ってオイラが思っているのが・・・。
レコード人気photo1
Youは何しに日本へ? 大貫妙子のレコードを求めて来日したアメリカ人のエピソード
この番組が日本中で放送されたコトで世界中で実は、80年代に発売されていたアナログレコードが世界的な人気になっているというコトを多くの日本人が知るキッカケになったんじゃないかな・・・。

今回の大学生の卒論レポートは、主に日本に於けるレコード人気をメインテーマにして考察・研究しているのですが、この第4期レコードブームは、日本だけでなく世界中で起きているコトだってコトなんですよね。
で、このブームの真っ只中にあったのが「シティ・ポップ」というカンジでしょうか。
当店のようなシティ・ポップには縁もゆかりもまったくないレコード店は、そのレコード人気のブームの蚊帳の外だったので、2013年の振り返りブログ記事では、ちょっとネガティブなカンジの状況の中だけど、ガンバっていこう〜みたいになってますね。
で、第4期アナログレコードブームのキッカケの要素の「シティ・ポップ」人気とレコード・ストア・ディでのアナログレコードの再評価が海外で高まって日本にその波がキタってカンジなんじゃないかな・・・。

あと、レポートでは、インターネットでの音楽の探しやすさってコトにも言及していました。
確かに音楽ストリーミングサービスによって最新の音楽と過去の音楽との境目もなくなったし、気になる曲があったらスグにスマホ1台で聴くトコロまでは、瞬時にたどり着くコトが出来るようになりましたしね。
そんな中で、音楽をカタチのあるモノとして実際に所有するってニーズに発展したっていうのは、利便性を追求した結果で音楽のデジタル化へ進んだにも関わらず、逆に音楽をモノとして所有するニーズへと繋がったっていうのは、かなり特異なケースなんじゃないかなって思います。

レポートでは、ライトユーザーとヘビーユーザー(マニア層) というセグメントを若者(非レコード世代)とレコード世代(中高年)という世代間にわけてどういった聴かれ方をされているのかという部分にも言及していました。
その中でも面白い切り口だなって思ったのが、レコードに於けるノスタルジーに関するコトでした。
文献によれば、ノスタルジーには、歴史的ノスタルジアと個人的ノスタルジアの2つがあるそうです。
で、若い人がレコードを聴くというのは、歴史的ノスタルジアに耽る部分が大きいそうです。
まぁ〜要するに今風に例えるとナンだか「エモい雰囲気」みたいなモノをカンジるってことでしょう。
で、中高年でもあるレコード世代は、過去の思い出に馳せるみたいな部分が大きいそうです。
あぁ〜コレは、分かるわぁ〜中高年世代にオイラも想い出深いレコードを聴いたら必ず「あの時、あんな風だった」ってカンジで個人的ノスタルジアに浸りまくっていますからね。

レコードではこのように結論に辿り着いたようです。
————————————————
音楽ストリーミングサービスが主流となる時代でナゼ、アナログレコードの売上が伸びでいるのか
結論
今と昔の製品を平等に選択できるようになった現代の消費において4つの消費者層(若者・レコード世代【中高年】・ライトユーザー・ヘビーユーザー)によりレコードの複合的な魅力は評価されたため
――――――――――――――――
確かに今のレコード人気って世代間やその趣味の深掘り感とかがコレまでの一部のマニアックな層や年代だけに収まっていないのは、オイラもナンとなくカンジています。
要するに幅広い層に「レコードで聴く音楽ってイイよね〜」って思われているようなカンジですね。

レポートには言及されていませんでしたがコロナの影響も多分にあるような気がします。
オイラもこのブログでも書いていますが、コロナがはじまる2019年頃ってお店に訪れるお客さんのホトンドが外国人だったんですよね。
タブン、2019年の時点で日本ではまだ兆し程度だったレコード人気は、海外ではトンデモナイくらいデカいムーブメントになっていたってコトですね。
で、コロナ禍になって自宅で過ごす時間が増えたコトで結構な日本人が「あぁ〜レコードって流行っているんだ・・・」って気付いたんじゃないのかなって思うんですよね。
実際に2021年頃からテレビや紙媒体等のメディアでのレコードを扱った内容がメチャ増えているんですよね。

GRANDMASTER FLASH AND THE FURIOUS 5 / FREEDOM
GRANDMASTER FLASH AND THE FURIOUS 5 / FREEDOMの試聴
next recordsのサイトでGRANDMASTER FLASH AND THE FURIOUS 5のレコードを探してみる

今回、読ませて頂いた卒論のレポート・・・オイラのような超マニアックで偏った視線からみたブームではなく、とてもフラットで若い人から見た視点でブームのナゾをヒモ解いていた部分に関して「へぇ〜そんな風な見方をするんだ・・・」ってオイラにとっても新鮮な印象を受けました。

やはり既に過去のメディアでもあるアナログレコードが全てのモノがデジタル化に置き換わる中で真逆の動きをしているコトってホント、特異な現象ですよね・・・。
音楽を楽しむ為に利便性を追求した結果で音楽ストリーミングサービスが出来たのに便利になりすぎて、つまらなくなって敢えて手間と時間がかかるレコードの評価が高まる・・・って、しかもソレが世界中で起きている・・・って、ホントに不思議です。
大学生が卒論のテーマに取り上げたり、果ては大学教授までも研究する対象にしたりするって興味深い事象なんでしょうね。
オイラもこのレコード人気については、イロイロ思うトコロがあってブログでも頻繁に取り上げていますがオイラの結論は、「正直、ナンでこうなったか解らない」んですよね・・・。
まぁ〜ニンゲンのヤッているコトですから理解不能なコトもありますよね。

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このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。


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こんにちは。渋谷の零細中古レコード店next recordsです。
一応、12インチシングル専門のレコード店というコンセプトで渋谷の片隅で23年間営業させていただいています。
渋谷でレコード店をはじめたのは2000年からなのですが、その当時はホボ100%海外へ実際に出向いてレコードを買い付けしていました。
レコード好きな人からすると「海外へレコードを探し求める為だけに旅へ出るってサイコーじゃないですかっ!」ってコトをよく言われるのですが実際は、なかなかタイヘンで気力&体力ともにスリ減らしながらギリギリの状態で出向いていました。
まぁ〜だけどヘトヘトになりながら世界各国のレコード店を訪れて仕入れるためのレコードを見続けていて「キタっ!」ってカンジでお目当てのヤバいタイトルを引いたりすると脳内にアドレナリンがドバドバ放出されてソレまで体力的にヘトヘトで気力的にはギリギリの状態だったのがそのヤバいレコードを見ただけで「パンパカパーーーンっ!」ってイッキにヤル気マンマンに復活しちゃうんだから不思議なモノです。
まぁ〜ヤバいタイトルは「仙豆(せんず)」みたいなアイテムになっているようですね・・・。

レコード店のスタッフが買い付けに出向いているっていうコトは、仕入れするレコードをすべてコントロールしているというコトになります。
当たり前のハナシですが売れるレコード&ニーズがあるレコードだけをバイヤーの判断で仕入れるコトが出来るのです。
レコード店をはじめた当初は、そういったバイヤーの判断で仕入れたレコードだけを店頭に並べて販売していたのですが、買い付け一辺倒だけではどうしても商品構成に偏りが出てくるコトや仕入れコストなんかを意識するようになってレコード店創業から数年後に店頭でのレコード買い取りをはじめました。
中古レコード店をはじめた当初は、レコード買い取りに関して「大丈夫なのかな・・・」って不安もあったんですよね。
お店をはじめた時は、「他店では、なかなか見つからないレコードを販売する」っていうのをお店のカンバンにしていたので国内での買い取りが増えてきちゃうともうフツーの中古レコード店になっちゃうんじゃないかな・・・ナンて思っていたんですよね。
でも実際に国内でのレコードの買い取りをはじめてお店にとってもイロイロと良い結果が現れてきました。
やはりバイヤーだけの判断だけだと限界がありますしね。
海外買い付けだと実際に仕入れるレコードの値段に経費なんかが上乗せされるので、イイタイトルが出てきてもこの値段で仕入れて良いのかって判断も迫られますし、ソレに「この曲、もしかしたらイケるかもしれない」っていうタイトルがあってもなかなかチャレンジできないんですよね。
「もうゼッタイに売れる自信があるっ!」っていうタイトルだけ仕入れるという硬いセレクションになるワケです。
で、実際に国内でのレコード買い取りをはじめてみると、当たり前だけど海外に買い付けに行った時に仕入れるようなレコードは、はやりホトンドないんですよ。
年代にもよりますが当時、新譜で販売されていたレコードがホトンドっといったカンジで。
でも、そんな中でもなんかイケるのは、ナイかな・・・っていう視点で実際に知らない曲だけど聴いてみて当店のライナップに沿うような内容の曲であれば、一度チャレンジしてみようってコトが出来るようになったんですよね。
そんなカンジでお試しで商品化したタイトルがレギュラー商品に格上げされたっていうレコードがもう何千タイトルもあったりするのでホント、コレはよかったですね。

しかしっ!不特定多数のレコードを買い取るというコトはフクザツな事象もトーゼン起こり得るワケです。
それは・・・商品化が困難なレコードがメチャ増えるってコトです。
レコード店の店頭には、商品化されたレコードがズラ〜っとエサ箱にはいっているのですが、実際はその店頭に商品化されていない何倍ものレコードの在庫をお店は抱えているんですよね。
モチロン、当店も例外ではなく商品化したレコードの他に売れたらスグに出せるストック分、新たに商品化出来るタイトル等がもう万単位の枚数であったりするワケです、要するに一軍のタイトル達ですね。
で、問題は二軍・三軍のレコード達なんです。
コレね〜レコード店にとっては、なかなか扱いに困る奴らなんですよね。
ちゃんと商品化してあげればお客さんに購入してもらえるかも知れないレコードなのですが、商品化するための手間やコストのコトを考えると・・・ヤラない方がマシっていう判断もあるワケです。
いっそのコト、戦力外認定して破棄しちゃえばイイのかも知れませんケドね。
なかなかオイラにその戦力外認定の決定を下す判断が出来ないんですよね〜。
まぁ〜割れたレコードやズタボロのガタ盤は、もうレコードをとしてのイミを成していないので破棄するんですケド、曲はイマイチだけどピカピカの盤っていうのは、戦力外認定し難いんですよね・・・。
コレには、「そのレコードを求めているユーザへ届けるっ!」というオイラ自らが掲げたミッションがどうにも引っかかってくるワケです。
しかもいま現時点では、ちょっと微妙なタイトルの曲も後年になってその評価が180度ガラリと変わるというコトもよくあるというコトも知ってるんですよ。
だからと言ってじゃあ、そうなるのをず〜っと待ち続けるのか・・・ってコトも現実的には出来ませんし・・・。

倉庫にもレコードがパンパンに入ったダンボールがうず高く積み上がっていますし、どうにかしなきゃイケないよな〜って思ってはいるのですが・・・思うようにならないってカンジですね。
コレね、当店の商品化に関わるオペレーション的な問題も関係しているんですよね。
タブン、某レコード店のようにレコードのジャケットにラベラーで価格のプリントされたラベルシールをガチャコンって貼った状態でダンボール箱へ無造作に放り込んで販売するというやり方でそういった二軍・三軍のレコードを販売すればイイんでしょうが、オイラがそういったレコードの販売の仕方って好きじゃないんですよね。

next recordsという小さいレコード店のカンバンを掲げている以上、すべてのレコードをちゃんとキレイに磨いてピカピカのビニールに入れて解りやすいコメント記載した商品札を付けて、ていねいにレコードを販売していきたいっていう思いがあるんですよね。
でもソレをする為には、時間や手間がかかるんですよね・・・レコードを磨く、コメントを考える、データ化するという一連の作業がしいては、ソレがすべてコストになるっていうコトなんですよね。
今、当店で販売中のレコードの最安価格って300円(税別)なのですが、この300円レコードってはじめから300円ではなくってデータ化した時って1000円くらいの値付けで販売していたんですよね。
当店では商品化したレコードの店頭での停留期間が長くなるとタイミングを見計らって価格の見直しをやっていて結果、はじめに1000円って値付けしたレコードがジリジリと値下げされて300円になったという経緯があるんですよね。
とりあえず安価なレコードもナンかのタイミングで売れてくれるので今のトコロは、破棄という最悪の事態は免れているのですが・・・。

最近のレコード人気の影響もあるようで、ソレまでず〜っとお客さんのご自宅の押し入れで眠っていたレコードが表に出てくるようになりました。
タブン、コレまで押し入れに長期間放置されていたレコードの存在を忘れていたのが「レコード」というキーワードをメディア等見聞きして「あ〜そう言えば、押し入れに聴かないレコードがあったな・・・」ってカンジでこの機会に整理しようか・・・って思っている人が多くなってきたようなカンジなんでしょう。

このブログでも決まり文句のように「レコードの整理は、ゼヒ、渋谷ネクストレコードへっ!」ってお知らせしていますが、抱え込んだレコードの行き場に苦心しているという、ナンダカ矛盾した状態に陥っていますよね〜。
同業他社のレコード店さんって当店と同じような悩みを抱えているとは思うのですが、どうやっているんでしょうかね・・・。
レコファンとかディスク・ユニオンなんて、ン10万枚レベルでそういったレコードの在庫を抱えていると思うのでケドね。
もうホント、破棄しちゃうっていうのがイチバン、カンタンな方法だと思うのですが、果たしてソレは、レコードの神様にお許しいただけるのでしょうか・・・?(笑)

RUFFNECK feat. YAVAHAN / NEW LIFE
RUFFNECK feat. YAVAHAN / NEW LIFEの試聴
next recordsのサイトでRUFFNECKのレコードを探してみる

当店では、毎週200枚程度のレコードを新たに店頭に出しているのですが、月の買い取りや仕入れをしていレコードの枚数って遥かに店頭出ししている枚数を上回ってします。
買い取りのコレクションの入荷次第ですが、イッキに2000枚とか3000枚とか入るケースもあるくらいですからね。
その中には、スグに商品化できるタイトルもあるのですが、新たにデータ入力が必要なタイトルも多数あってそういった裏方作業をフダンの営業の合間にやっているのですが、その作業が終わらないまま、また新たな買い取り査定が追加されるという・・・(笑)
レコード店を営むコトに関しては、日々楽しくやらして頂いているのですが、レコードの在庫数が毎年増えてくるってコトに関しては正直、悩みのタネでもあります。
まぁ〜そんな悩む前に手をもっと動かせっ!てカンジですね(笑)
がんばろう〜〜〜っと(笑)

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takanaka_chillmeout_ger
突然、発症したギックリ腰も10日ホド経ってようやく治まってきました。
まぁ〜腰を痛めている期間にデカい買取査定がなかったのが幸いです。
オイラのコトだから買取査定オファーがあれば腰を痛めていても行っちゃいますからね・・・。
今回は、レコード店の日常でちょっとした出来事や気づきなんかを書いている徒然なハナシです。
たいしたオチはナイのですが、最近のブログはちょっとボリューミーな内容でかなり濃厚なネタが連発でしたからね〜ユルいカンジでいこうと思います。

IRMAレーベルについて
イタリアの老舗のレーベルで、「IRMA RECORDS」というレーベルがあるんですよね。
そのIRMA RECORDSの傘下にHOUSE MUSICをメインにリリースするIRMA casaDiPrimordineというサブレーベルがあります。
まぁ〜フツーにIRMA(イルマ)って読んでいましたケドね。
このIRMA casaDiPrimordineってレーベルは、90年代に一世を風靡して一大ムーブメントとなったイタロ・ハウスなレコードをリリースしていました。
このIRMAの代表作は、こういった曲です。
Soft House Company - What You Need...

こんなカンジで美しいメロディを奏でる上品なHOUSE MUSICをリリースしているのです。
オイラもこの手のサウンドが大好きでホボ、レーベル買いOKなカンジで90年代は新譜でリリースれたIRMAレーベルのレコードを買いまくっていました。
で、上記のYouTubeでもボンヤリと写っていますがレーベルのロゴマークあるじゃないですか・・・。
コレ・・・オイラは、ず〜っと鴨(カルガモ?)が後ろを向いている絵柄がデザインされていると思っていたんですよ。
IRMA-LABEL

karugamo

イメージ的にはこんな模様の鴨が後ろを向いてるみたいな・・・。
ちょっとアタマをフォトショで加工すると・・・ホラ。
karugamo のコピー
もうホント、30年以上IRMAのレーベルと言えば、鴨が後ろを向いてるロゴマークだよねっ!って思い続けていたんですよね。
レコードのレーベルに生き物がモチーフになっているデザインのモノって結構あるんですよね。
有名なトコロだとRCAの犬とかELEKTRAの蝶のロゴマークとかRSOの牛のデザインとかPOLARの白熊とか・・・。
rca
fivespecial_whyleaveusalone
beegees_loveyouinsideout
sharimuir_badforme

まぁ〜このIRMAの鴨がうしろを振り返っているデザインもそういった類のモノだとIRAMAからリリースされたレコードを見る度に思っていたんですよね。
でも、ナンかちょっと解りにくい鴨の絵だな・・・って引っかかってはいたのです。
一応、当店のスタッフにも訊いてみたんですよ、IRMAレーベルのレコードを手にとって見せて「このロゴマークってナンだと思う?」って。
すると、「鴨が後ろ向いてるんでしょ」ってオイラとまったく同じイメージだったのです。
「まぁ〜そうだよね・・・」って思ってその場をやり過ごしていたのですが、つい先日別のIRMAレーベルのからリリースされたレコードにはこんなロゴマークがっ!
IRMA----
コレは・・・っ!?
オイラがIRMAのロゴマークは、鴨がデザインされていると思っていたのが実は、レコードをハイヒールを履いた足で踏んづけているというデザインだったっ!!!!
そう言われてみれば、オイラが鴨の首と思っていた部分は女性が足を組んでいる部分に見えます。
ず~っと30年間もそう思い続けていたのが、まったくのカン違いだった・・・。

デジタルDJからアナログDJへ
つい先日、20代中頃の若いお客さんがご来店されました。
「アナログレコードでDJをしたいのだけど、どうすればイイでしょうか?」というご質問です。
お客さんの状況を訊いてみると今は、デジタル音源でDJプレイをしているんだけど、最近アナログレコードでDJプレイをしているのを見て「カッコいいな・・・」って思ったようで今までやったコトのナイ、レコードでDJするにはナニが必要なんでしょうか?そしてどうすれば良いのでしょうか?的な質問でした。
アナログレコードでDJプレイするには、ターンテーブル2台とDJミキサー、スピーカー等のオーディオが最低限必要となりますよ・・・という説明を一通り、解りやすく説明したんですよね。
ご本人は、至ってレコードでDJプレイに興味がとてもある様子で熱心に説明を聞いていたんですが、説明をしてもイマイチ「判っているのかな?」って反応が薄いカンジだったんです。
「DJミキサーって持ってるんですか?」聴くと「イエ、持っていないです」という返事・・・。
このアタリでちょっと「んんん・・?」ってカンジてはいたのですが・・・。
DJミキサーからその先に接続されるアンプやスピーカーのハナシをしていても、イマイチ理解していない様子です。
デジタルDJってオイラのイメージだとCDJを2台にDJミキサーってカンジなんだケド、DJコントローラー的なガジェットもありますからね。
CDJ
CDJ-cont
デジタルDJって一括りにしてもそのスタイルにバリエーションがあったりするのでその人が、どんなプレイスタイルなのか解らないんですよね。
だけど今現在、デジタル音源でDJをしているってご本人が言っているのである一定以上の知識や認識、理解はトーゼンあるものだという前提で説明をしているのですが、ターンテーブルを買うのなら安価なちゃちいモデルではなくってTechnics SL-1200シリーズのようなシッカリしたモデルが後々のコトを考えてもイイですよ〜とかDJミキサーの中古は、結構不具合が多いので避けてちゃんとした新品の方がイイですよ〜とか解りやすく結構ツッコんだ解説をしても「ふむふむ・・・」って聞いているだけであまり響いていない様子です。
で、実際にレコードをお店のターンテーブルにノセて「こんな風にやるんですよ〜」って軽くスクラッチとかして実演してみせると、とてもコーフンした様子です。
すると、「あの〜この針ってレコードのドコに置けば音が鳴るんですか?」って訊かれました。
オイラは一瞬、「えっ?」ってなったのですが、ソコで全てを察するコトが出来ました・・・タブン、ご来店のお客さん・・・まったくナニもわからない状態なんだと言うコトを・・・。
デジタルでDJプレイをしているとはじめに言っていたので一応、当たり前のコトは知っている前提でハナシしていたのですが、実際はスマホのアプリでDJプレイを楽しんでいるというコトのようです。
ん〜〜〜〜コレは、なかなかハードルが高いっ!
小一時間ホド、解説のために時間をかけたのですが・・・まったくお客さんに響いていなかったのは、そもそも音がどうやれば鳴るのかっていうトコロが理解されていなかった為にいきなりターンテーブルやDJミキサーのハナシをしても通じていなかったようです。
まぁ〜判りますよ・・・最近の若い人だとオーディオのケーブル自体自分で抜き差ししたコトがない人も多いですからね。
ましてはRCAのオーディオケーブルでステレオは赤と白とに分かれているとかフォノアンプとかアクティブスピーカーだとかの説明をしてもそりゃあチンプンカンプンですよ・・・。
結局、他のご来店のお客さんの接客が忙しくなったのでそのお客さんの説明を終えてその日は、お帰りになられました・・・。
しかし、20年以上レコード店を営んでいますが、「レコードの針をドコに置いたら音がなるんですか?」ってはじめて訊かれました・・・コレは、ちょっと衝撃的でしたね。

next recordsは、むずかしいレコード店?
スマホで「渋谷 レコード店」って検索すると当店は、結構上の方に表示されるというコトをこのブログでも時々、書いていました。
まぁ〜コレ、イメージ的にはレコードを買いに渋谷へ訪れた来た人が最寄りのレコード店を探すというのにかなり有効なんですよね。
コレまで渋谷の象徴的な大型レコード店を押しのけて零細レコード店である当店がGoogle様からの熱烈プッシュによって上位されていたのですが、定位置であった2位からついに4位に陥落してしまいました・・・(泣)
スクリーンショット 2023-12-08 10.33.26
まぁ〜特にナニかしたワケではなく自然とGoogle様の判断でそうなってしまったようですので仕方がない・・・精進します。
だけど、昨今のアナログレコード人気の影響もあって新規ご来店のお客さんってホント増えてきたんですよね。
しかし、当店はレコードの中でもひとつのメディアである12インチシングルをメインで扱うちょっと特異なレコード店です。
12インチシングルが好きな人には、パラダイスのようなレコード店(自画自賛ですいません)なのですが、12インチシングルに興味がナイ人にとっては「ナンだ?この店は?」なレコード店であります。
だけど、実際にそういった意味合いのコトをご来店頂いたお客さんから直接訊くコトは、ナイんですケドね・・・オイラが勝手に「タブン、そう思っているんだろうなぁ」って想像しているだけで。
先日、お店の備品の買い出しに出向いた帰りに当店からちょうど出てきた若いカップルのお客さんとすれ違った時にその会話が耳に入りました。
で、そのカップルの男性が一言「うわぁ〜全然、わからなかったよ・・・」って。
ソレを聞いてオイラは、「あぁ・・・そうなのね・・・」ってお客さんのリアルのつぶやきを聞いてちょっとフクザツな気持ちになりました。
まぁね〜解らないですよね・・・12インチシングルって。
かと言って今流行りのアルバムとか再発盤とか復刻盤とかを扱う気は、まったくナイのですが、別の観点からこの状況をみるとビジネス用語的には「機会損失」ってヤツになるのかもしれませんね。
せっかく、レコードに興味があるお客さんが来店しているのにそのニーズを取りこぼしている的な見方も出来なくはない的なカンジではあります。
Google検索での結果の陥落は、ちょっとヘコみますケド、今のこの順位って渋谷のレコード店の存在とか規模的に見ると結構、妥当性があるような気もしますね。
一方、先日は、オイラが書いているこの「渋谷レコード店日記」を読んで「12インチシングルっていうレコードがあるんだ」というコトをはじめて知ったというお客さんにご来店していただきました。
ん〜オイラが出来るコトって「如何に12インチシングルが良いのか」って普及活動しかナイってコトなんでしょうね・・・ガンバりますっ!

TAKANAKA / CHILL ME OUT
TAKANAKA / CHILL ME OUTの試聴
next recordsのサイトでTAKANAKAのレコードを探してみる

中森明菜・・・ありません

まぁ〜電話でのお問い合わせも多いんですよ・・・。
当店の扱っているレコードとは、まったくカスリもしないレコードの問い合わせに関してはホント、辟易しているのも事実です。
最近だとシティ・ポップの流れから昭和の歌謡曲もちょっとしたブームになっているようでその手の在庫確認の電話もよくかかってくるようになりました。
ネットで電話番号を調べている時点でそのお店がどんなレコード店なのかって調べないんでしょうね。
で、コレは推測なのですが・・・タブン、この手の電話での問い合わせをする人って50代以上の男性が多いんですよね・・・。
今の御時世、ネットで調べればアル程度のコトは、解ると思うのですが調べないでスグに電話しちゃうんでしょうね。
当店の取扱のあるレコードやご注文なんかの電話お問い合わせは全然ウェルカムなのですが昭和の歌謡曲なんて訊かれてもちょっと困ります・・・。
当店のような小さな規模のレコード店ですらこんな状態なんですから、ディスクユニオンとかレコファンとかHMVとか、その対応ってタイヘンでしょうね〜。

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